学校生活とクラブ活動をテーマに、いろいろな分野で個性を表現してきた「成長期限定!!」ユニット、さくら学院。これまでに武藤彩未や三吉彩花、中元すず香らを輩出したこのユニットですが、ついに2021年8月31日にその歴史の幕を閉じることになりました。これまでも定期的に行なってきたさくら学院×CDジャーナル、今回がラスト・インタビューです!!!
現在の心境から、8月7日(土)発売のアルバム『さくら学院 2020年度 〜Thank you〜』について、8月29日(日)中野サンプラザホールにて開催される『さくら学院 The Final 〜夢に向かって〜』のことまでたっぷり話を聞いちゃいました。また、今回はさくら学院スペシャルとして
連載『東京カウンター・エンド』Web版にもさくら学院が登場! こちらもチェックしてみてください。
New Album さくら学院 『さくら学院 2020年度 〜Thank you〜』さくら盤(初回盤A)SGAL-0017
New Album さくら学院 『さくら学院 2020年度 〜Thank you〜』学院盤(初回盤B)SGCL-0018
New Album さくら学院 『さくら学院 2020年度 〜Thank you〜』アナログ盤 SGAL-0019 ※タワーレコード限定
New Album さくら学院 『さくら学院 2020年度 〜Thank you〜』サブスク盤 ※各サブスクリプションサービスで配信
――まずはさくら学院の閉校が目前に迫っている現在の心境をお聞かせください。
白鳥沙南 「いまはみんなが毎日を本当に大事にしていると感じていて。ダンスと歌の練習を欠かさず、自分を磨くことに集中しています」
野崎結愛 「最後の公開授業『歌の考古学』が終わってから、もう終わっちゃうんだなという実感が湧いてきました」
戸高美湖 「閉校の実感が湧いてきていて。みんなと会えるのも残り少ないので、しっかり話し合って最後のライヴは悔いが残らないように全力で励みたいと思ってます」
八木美樹 「一秒一秒進んでいくのが本当に早いなと実感していて。自主練の時間もすごく大切だなと本当に本当に感じているので、とにかく時間を大切にしようと心掛けてます」
――いざその日が近づいてくると時が進むのを感じますよね。
八木 「めっちゃ早いんです!びっくりするくらい早いです」
野中ここな 「少し前に“あと9ヶ月しかない”とか言ってたのに、いつの間にか残り2ヵ月、1ヶ月となっていて」
佐藤愛桜 「早いよね!」
木村咲愛 「私は時間が止まってくれないことに納得いかなくて(笑)。本当に終わっちゃうんだと思ってはいても、その後の未来が想像できないんです。私ってどうなっちゃうんだろうと思うこともあるんですけど、未来のことは考えずにがむしゃらにいまのことに全力で取り組みたいなと思っているし、最後は絶対に成功させて完全燃焼したいなと思ってます」
野崎結愛 「 “あと半年しかない!”とか言ってたのがもう目前になっていて。実感が湧いてくるのも嫌だけど湧いてきちゃうし、現実を受け止めたくない気持ちもあるけど、この気持ちを大切にして1分1秒を大切にしたいと思ってます」
田中美空 「私は、とにかくさくらの学院日誌を100枚書ききりたいんです」
――田中さんは日誌の更新回数100回を目標にしているんですよね。
田中 「そうなんですけど、テスト期間とかいろいろあって滞っていたので、いま焦ってるんです(笑)。書いてる途中のとか、あとは色をつけるだけとかシールを貼るだけのやつがいくつかあるんですよ。それを職員室の先生に渡せないという現象が起きてるので、早くやらなきゃっていうピンチなんです」
――半年前に聞いたときは「いける」と言っていて。
田中 「い……いけますよ!」
野中 「でも更新量すごいよね」
田中 「ただ、書いたのに渡せないのも問題で」
八木 「なんで渡さんの(笑)」
野中 「渡すの忘れるときあるよ」
田中 「そうそう!渡すの忘れたからまた来週っていうことも結構ある。そこも問題だと思う(笑)」
――佐藤さんは現在どんな気持ちですか?
佐藤 「私、歌って踊ってると楽しいので延々とやっちゃうんです。気づいたら3時間経ってたということもよくあって。そうすると日誌とかも書けなくなったりするので、時間の使いかたを大切にしたいなと思っています。最近は以前よりも“終わるんだな”という気持ちが湧いてきていて。今日も、今後はこういう取材を受けることはできないだろうとか、そんなことを結構考えるようになりました」
野中 「中3の私と沙南以外の6人は、本当はもっと長くいたかっただろうし、私的にも中3になるみんなを見たくて楽しみにしてた部分もあります。だからこそ最後まで全力で、という思いはありますよね。FRESH!(配信番組『さくら学院の顔笑れ!!FRESH!マンデー』)もこのメンバーで出るのはもしかして最後かな、あと何回出れるのかな、とか考えてると、あっという間だなと感じます」
八木 「なんで終わっちゃうんだとは思いますよ。思いますけど、本当にもうちょっとだし、前を向くしかないよね」
野中 「うん。もうやるんだったらやるっきゃないっていう感じだよね」
――この時期のお互いのことを見ていて変化を感じることはありますか。
白鳥 「結愛に身長を抜かされました(笑)」
野崎 「身長差あったはずなのに、いつの間にか抜かしちゃった」
戸高 「いまは美湖と同じくらいですから」
佐藤 「大きくなったね。こんな小さかったのに(笑)」
野中 「会うたびにどんどん伸びていったよね。日に日に伸びてる(笑)」
八木 「私はここなが変わったというのは感じていて。昔は発言が苦手なほうで、何か言うにしてもオブラートに包み込んでいたんですけど、いまは自主練のとき、一番引っ張ってくれる。憧れの生徒会長になっているというか。すごく頼ってます」
――野中さんはすごく変わった印象を受けますよね。そのぶん無邪気さというか、やんちゃな要素が減っていったというか。
野中 「そこは違うんですよ!聞いてほしいです!」
――聞きますよ。
野中 「私、2018年度に開花したじゃないですか」
――しましたよね(笑)。さくら学院祭の「サクラデミー女優賞」というコーナーで“なすお”というキャラが誕生して、大ウケして。
野中 「自分のなかではその花を咲かせ続けて、これからだぜって感じだったんですけど、次の年に戸高美湖という爆弾が転入してきたんです。美湖が爆発して、おっとこれはライバルだと思ってたら、あれ、どんどん爆弾増えてきてない?と思うようになって(笑)。FRESH!でもここでボケたいなと思うときもあるんですけど、私は美樹とか美湖とかに振る機会が増えたんです。いや、でも……やっぱりそうですね。最近そこが悩みです」
佐藤 「悩んでたんだ(笑)」
――回す役になってしまったと。
野中 「はい。現在進行形の悩みです」
八木 「ツッコむよ!ボケてよ!」
戸高 「うん、ボケがもっと見たい。前はFRESH!でよく一緒にボケてたのに、いまは“大丈夫?”みたいな目で見てくるんですよ。大人になっちゃってちょっと寂しかった(笑)」
野中 「いや、私だって面白いときは面白いよ!わかった。もう一度ボケに回る。一緒にボケよう」
――やりとり自体面白いですよ(笑)。ほかにはありますか?
野崎 「私は愛桜ちゃんが変わったなと思っていて。最近はたくさん言葉を発するようになったし、ちょっと毒舌だったり、面白いことも言ったりして。美湖ちゃんと一緒にいることが多いから、美湖ちゃん独特のテンションがうつっちゃったんじゃないかなと思ってます」
佐藤 「去年だったら言わなかっただろうなということを言ってるときはあります。それはたしかに美湖の影響だと思う(笑)」
戸高 「愛桜のほうがテンション高いときも結構あります」
野中 「美湖こそ前よりは少し落ち着いたよね」
田中 「いや、落ち着いてはないよ(笑)。前よりはまともになってきたかもしれないけど」
戸高 「ずっとまともだよ!」
八木 「咲愛も爆弾な気がする。この頃はめっちゃ面白いこと言ってるし。“無加工〜!”とか言って(笑)」
――細かい説明は省きますが、木村さんが“無加工〜!”と言いながらポーズを決めたことが公開授業イベントでウケを取りまくって。
木村 「あれはバズりましたね」
田中 「自分で言ってる(笑)。こういうところです」
木村 「それが私の持ちネタなので」
八木 「あはは(笑)。咲愛がやるからいいですよね」
田中 「ね。私たちがやったらイタいもん(笑)」
白鳥沙南(中等部3年)、野中ここな(中等部3年)
佐藤愛桜(中等部2年)、戸高美湖(中等部2年)、田中美空(中等部2年)
木村咲愛(小等部6年)、野崎結愛(中等部1年)、八木美樹(中等部2年)
――昨年の春以降、さくら学院は無観客ライヴが続きましたが、完成度の高さに毎回驚きました。以前、父兄さんと会えないのが寂しいということを話していましたが、どのようにモチベーションを維持しながら練習やリハーサルに臨んでいたのでしょうか?
佐藤 「練習の時は鏡を見ながらみんなで踊るんですけど、その鏡の向こうに父兄さんがいると思って踊ってました。あと、自宅では学院祭のDVDをたくさん観て、それを流して、父兄さんの歓声を聴いてテンションを上げながら踊ってました」
――疑似有観客にするんですね。面白い発想です。
田中 「私もちょっと似てるんですけど、家で踊るときはCDの音源じゃなくてライヴ映像の音源を流して、父兄さんが拍手したり掛け声を出したりするのを聴きながらやってました。本番も、みなさんはきっとお家で楽しんでくれてるんだろうなと想像してやることができました。配信は、それまで来れなかった人も見られたりすると思うので、たくさん見てくれてたら嬉しいなと思いながら踊ってます」
野崎 「配信ライヴもすごく楽しいです。私が画面にどアップで映ったとき、もし父兄さんが普段は私のことを見てなかったら、初めて私のことをちゃんと見てくれることになるじゃないですか。私を知ってくれるきっかけにもなるのかなと思うので配信ライヴもいいなと思います」
八木 「私は日誌のコメントとか、父兄さんからいただいたお手紙を見ることがすごい好きで。ここにこだわったことにちゃんと気づいてくれたんだ、みたいなことが結構あるんです。そういう父兄さんからのひと言を思い出しながらモチベーションを上げてたりしてました」
――顔を合わせる機会がなかったからこそ日誌のコメントやファンレターは励みになりますよね。
八木 「めちゃめちゃなります」
戸高 「私も日誌のコメントで“さらにレベルアップした美湖ちゃんを期待してるよ”というのを読んで、さらに努力しないといけないなと思ったりしてます。その期待を絶対に裏切りたくないので、練習のときから父兄さんを驚かせられるようなパフォーマンスを心掛けてます」
――そういえば、昨年のクリスマス公演〈10th Anniversary さくら学院☆2020 〜Happy Xmas〜〉のあとに職員室の先生から厳しい言葉もあったと聞きました。
野中 「あー……(笑)」
白鳥 「注意していただきました(笑)」
野中 「レベルアップのためのアドバイスをね」
――その後のライヴに対する取り組みかたは変わりましたか?
白鳥 「卒業生の方たちがいっぱい活動しているのを見ると、みなさんはさくら学院に本気だったからいま活躍できているんだなと思うんです。クリスマス公演のあと、本気で取り組まないとこのあとの自分はないんだという危機感が出始めたので、毎回のレッスンを全力で挑むようになりました」
野中 「ライヴを見てくれた先輩がたからもメッセージが来て。(藤平)華乃ちゃん(2019年度卒業生)からもよかったよと言われたんです。ここはもう少しこうすればもっとよくなるとか、在籍していたからこその目線でアドバイスしてくれたんですけど、職員室の先生たちと同じことを言ってたんです。ということは、見てる人のなかにもそう思ってるかたもいるのかなと思って。世の中、いい意見だけではないじゃないですか。だったら、その意見を見返すくらいの勢いでもっといいライヴにしなきゃと燃えるものがありました」
白鳥沙南(中等部3年)、野中ここな(中等部3年)
佐藤愛桜(中等部2年)、戸高美湖(中等部2年)、田中美空(中等部2年)
野崎結愛(中等部1年)、木村咲愛(小等部6年)、八木美樹(中等部2年)
――その意識をもって臨んだ6月の『10th Anniversary さくら学院☆2020〜The Days〜』はバッチリでしたか?
野中 「それが、私はちょっと空回りしちゃいました(笑)」
佐藤 「わかるわかる!」
野中 「わかる?気合が入りすぎちゃった。見返そうという気持ちがあったんですけど、それはひとりでずっと思っていたことで、みんなと共有できてなかったので、そこで空回りしちゃったのかなと」
白鳥 「多分みんなも同じことを考えていたから、共有しておけばよかったんだよね。反省」
木村 「私もせっかくソロをもらっているのに、なんでこんなにうまく歌えないんだろうとすごく感じたので、レコーディングとかももっと意識して、あと数回しかないダンスのレッスンも全力で一生懸命にやりたいと思いました」
――見ている側としては毎回凄まじいクオリティのライヴだなと感心していたのですが、それぞれ反省点もあるわけですね。長かった無観客のライヴの時期を経て、先日の公開授業で久々に父兄のみなさんの前でステージに立てました。いかがでしたか?
一同 「嬉しかった!」
佐藤 「最初から涙が出そうで」
戸高 「会えてホッとしました」
八木 「拍手ってすごい嬉しいものだな、父兄さんは温かい人たちだなとあらためて思って。歌の考古学のとき、歌い終わったあとに本当にたくさんの拍手をいただけたんです。そこですごく安心しました。やっぱり父兄さんは私たちにとってすごく大切な存在なんですよね」
――それぞれが自分の生まれる前の歌を研究・発表し、最後にその曲をア・カペラで歌う歌の考古学では、イベント終了間際に木村さんがみずから志願して再チャレンジしたのがひとつのハイライトになりました。
田中 「あれはすごかったね!」
野中 「すごかった。これで終わるかなと思ったら、さっきまで泣いてた咲愛がもう一度歌いますって言って。度胸がありましたよね」
田中 「校長先生も焦ってたもんね。急のことすぎて」
戸高 「しかも再チャレンジしたときは最後まで泣かずに歌い切ってたのでかっこいいなと思いました」
――木村さんは言い出す瞬間は勇気が必要だったんじゃないですか?
木村 「めっちゃ悔しかったので、いつ言おうかすごく迷ってたんです。イベントが終わりそうになって、ここで逃したら終わる、言うならいましかないと思って言いました」
野崎 「普通は言えない気がします」
戸高 「咲愛の成長が感じられたよね」
野中 「職員室の先生も、写真の授業と歌の考古学を通して一番成長したのは咲愛だって言ってました」
――もちろんみなさんのパフォーマンスも印象的でしたけど、最後に持っていかれましたよね。
木村 「自分でも持ってっちゃったなって(笑)」
野中 「思ってたんだ!(笑)」
VIDEO
――ラスト・アルバム『さくら学院 2020年度 〜Thank you〜』の話題にいきましょう。みなさんの超個人的な聴きどころ、おススメのポイントなどを教えてください。
田中 「〈Capsule Scope〉の最初、季節の歌詞のところなんですけど、歌割りはいつも大体さなここ(白鳥&野中)、みくみき(田中&八木)の4人と、ねおみこ(佐藤&八木)、ゆめきあ(野崎&木村)の4人だったりするんですけど、ここは意外な組み合わせで。ここみく、ねおゆめと、さなみき、みこきあで春と秋、夏と冬で分かれているんです。普段聴けないペアだからこその歌声になっているので、ここがお気に入りです」
八木 「私の超個人的な聴きどころとしては、〈アニマリズム〉の美空の“はやっ!!”がお気に入りなんです(笑)。これは父兄さんも気付いてると思う(笑)。美空はクールキャラなのでそういうことを言わないんですよ。なのにここではツッコミ系なんです。一瞬なのにめっちゃいいんです」
白鳥 「私は〈Fairy tale〉。収録できたのが2018年度以来なのですごく嬉しくて。一番好きな歌詞が“Starting over 終わりなき世界”というところで、ここ、すごくよくないですか?」
八木 「いいよね」
白鳥 「私はゲームの世界観を想像していて。人生は何回でもやり直しがきくというか。失敗してもつまづいても立ち上がれという勇気を私にくれる曲なのでお気に入りです。ファンタジーな曲なのにメッセージ性のある歌詞がたくさん入ってるので、父兄さんも好きな歌詞を見つけて楽しく聴いていただけたらなと思います」
戸高 「私のおススメは今年度の新曲の〈The Days 〜新たなる旅立ち〜〉で、一番好きな歌詞は“いつも前のめりでいたいけど 後ろ向きになっちゃう そんな時でも キミの笑顔に背中押されたよ”っていうところです。前向きになれる内容で、メンバーがいるから私もここまで来れたという感謝とか絆を描いていると思います。ここはみんなが力強く歌っているので聴いてほしいです」
――最後の新曲がこういう勢いのある曲調なのがいいですよね。
野中 「音源がきたときに今年度の8人だからこその歌詞になってるのがわかったので、こんな曲を歌えるんだと思って嬉しかったです。すぐに好きになりました」
八木 「この曲の“最高のステージ”という歌詞を父兄さんの前で歌いたいよね」
戸高 「間奏明けは踊らずにみんなが前を向いて歌うんです。みんなはそのときの気持ちを表情で表現していると思うので、そこの部分はぜひ見てほしいなと思います」
野崎 「私は〈夢に向かって〉の“いつでも強く 前を向いて高く飛んで行こう”という歌詞が好きです。さくら学院で最初にできた曲で、私の大好きな曲でもあるんですけど、さくら学院を卒業して夢に向かっていく私たちにぴったりなんです。今年度の8人で初めてレコーディングした曲でもあるので、ほかの曲と比べると私たちの声の成長も聴けるんじゃないかなと思います」
佐藤 「私は今年度の新曲の〈Thank you...〉です。最後のほうで“君がいたからここまで来れた”という歌詞を美湖が歌ってるんですけど、そのソロが心に響いたんです。私は美湖と咲愛と転入してきて、最初の頃は私と咲愛があまり踊ることができなかったので美湖がリードして教えてくれたんです。私と咲愛は美湖がいなかったらいまここまで来ることができなかったんじゃないかと思ってて。そこにこの歌詞が重なってて感動しました」
戸高 「(目に涙を浮かべて)こっちが感動しました。本当に嬉しいです。うん、うん」
野中 「噛み締めてるね(笑)」
木村 「私のおススメの曲もめっちゃ個人的でいいですか?」
――もちろんです!
木村 「〈FRIENDS〉の“ライバルと親友”のところは美空ちゃんと美樹ちゃんが歌ってるんですけど、去年も歌っていたのですごくしっくりくるんです。私も歌ってみたかったなって思うけど(笑)」
野中 「わかるよ」
佐藤 「ずっと憧れのパートだったので」
白鳥 「私とここなもやってみたかったんだよね」
八木 「……みんなの気持ちを背負って歌おうね(笑)」
田中 「がんばろう! 私も小5のときから美樹と歌いたくて、なぜかよく練習してたんです」
八木 「ここだけめちゃめちゃ練習してたよね(笑)」
田中 「夢が叶いました」
――そんな逸話があったんですね。そしてすみません、木村さんの話が途中でした。個人的なおススメポイントを教えてください。
木村 「〈FRIENDS〉は“来週のテスト あのコのこと 無邪気に話し続けて”というところを愛桜ちゃんと私で歌ってるんですけど、いつもは結愛ちゃんと私のペアが多いので、このペアが自分でも新鮮だし、よかったなと思っています。そこは父兄さんに聴いてもらいたいです」
野中 「もちろん私のソロはすべて注目していただきたいんですけど(笑)、〈目指せ!スーパーレディー -2020年度-〉で愛桜ちゃんが“教えてあげます”って言うんですよ。ここを言う人は毎年元気だったのが、愛桜ちゃんは囁きヴォイスなんですね」
八木 「めっちゃわかる」
野中 「愛桜ちゃんらしいなと驚きました。聴いた人は優しい歌声の女の子なんだなって印象を受けると思います。ここがすごく好きなところです」
――佐藤さんは例年とは違うふうにやるぞという狙いはあったんですか?
佐藤 「いや、それは考えてなかったです(笑)」
戸高 「それも愛桜らしい(笑)」
――というようなことを踏まえてアルバムを聴いたら新たな発見がありそうですね。最後にラスト・ライヴ、卒業式への意気込みを聞かせてください。
白鳥 「一人ひとりが自信に満ちあふれて輝きを放って、その輝きがひとつになって父兄さんの心に一生残り続けるようなライヴにしたいと思っています。そのためには日々の努力と毎回のレッスンの集中力が大事だと思うので、ひとつひとつのことを怠らないという目標を掲げてラストまで突っ走っていきたいと思います」
戸高 「みんなが最高と思えるライヴにしたいので、レッスンを大切にして、悔いの残らないものにします。今まで関わってくださった人たちに感謝の気持ちを伝えて、全力で臨みたいと思います」
八木 「私はとにかくギラギラ……じゃなくて、キラキラしたステージで終わりたいと思ってます」
野中 「ギラギラもいいね(笑)」
八木 「8個ある輝きをひとつにまとめて、それを父兄さんに思い切りぶつけたいし、届けたい。最高の笑顔で終わりたいと思います」
木村 「さくら学院はキラキラ輝きながら成長できる場所だと思っているので、最後は最高のキラキラを見せられるステージにしたいなと思います」
野崎 「最後のライヴはうまくできましたって胸を張って言えるようにしたいし、10周年の最後のライヴだから、先輩方から受け継いだ証を見せたいし、父兄さんやスタッフさん、いろんな人たちに感謝の気持ちを伝えたいし、最後だからこそ最高の笑顔で終わりたいです」
田中 「私はいままでのさくら学院のてっぺんを取れるくらいのいいライヴにしたいと思います!」
一同 「おお〜!」
田中 「悔いが1ミリもない状態にしたい。いままでの卒業生28人の気持ちも乗せて、さくら学院史上最高のライヴにしたいです」
佐藤 「さくら学院が終わってしまったら、今後ステージ上でパフォーマンスすることが一度もない子もこのなかにいると思うんです。だから全員の悔いが残らないように全力でやりたいと思うのと、閉校してしまっても、父兄さんのなかにさくら学院の楽曲やいろんな思い出を心に残せていけたらいいなと思います」
野中 「見ている人に笑顔で楽しんでもらうためにパフォーマンスしているので、最後は父兄さんが泣くと言うよりもたくさん笑って、2020年度は本当に楽しかった、2020年度を応援してよかったと思ってもらいたいし、父兄さんであったことを誇りに思ってもらえるくらい素敵なライヴにしたいです。みんなが大人になってもう一度出会ったときに、一番楽しかったライヴは最後のライヴだったねって口を揃えて言えるくらい最高のライヴにするつもりなので、みなさん、ぜひさくら学院をラストまで見届けてください」
取材・文/南波一海 撮影/斎藤大嗣