EGO-WRAPPIN’サウンドの進化と深化を凝縮して収めた、初のベスト・アルバム『BEST WRAPPIN’ 1996-2008』が登場!

EGO-WRAPPIN’   2008/10/14掲載
はてなブックマークに追加
EGO-WRAPPIN’サウンドの進化と深化を凝縮して収めた、初のベスト・アルバム『BEST WRAPPIN’ 1996-2008』が登場!
 EGO-WRAPPIN’が結成12年目にして初のベスト・アルバム『ベストラッピン 1996-2008』を発表。[くちばしにチェリー」「GO ACTION」といったアップ・チューンを収めた“ヤルキ盤”と、「あしながのサルヴァドール」「色彩のブルース」といったメロウな楽曲を収めた“セツナ盤”の2枚からなる今作は、明快かつ力強い作品タイトルそのままに、EGO-WRAPPIN’というバンドが魅力を、まさに最上の形で詰め込んだ(ベストラッピンした)充実の内容に仕上がっている。



 「仲のいい友達に『誰かギター弾ける人、知らん?』」って紹介してもらったのが森くんだったんです。そんでバーみたいな所に観に行ったら、男性二人組でソウルっぽい曲を演奏していて。趣味も合いそうやし、なんか面白いことになりそう、みたいな。ホンマに、それぐらい軽い始まりだったんですよ(笑)」(中納良恵)
 1996年に結成されたEGO-WRAPPIN’。中納にとっては本格的に組んだ初めてのバンドだった。彼らは地元・大阪を拠点に活動を展開。音楽好きの間で噂が噂を呼び、やがて「色彩のブルース」(2000年)の大ヒットで、その名を一躍、全国レベルにまで広げていった。
 「最初は友達がやってる洋服屋さんのイヴェントに出たりして、口コミで名前を広げてもらっていた感じでしたね。次のライヴに友達が新しい友達を連れてきてくれたり。確実な手応えを感じたのは(3rdアルバム『SWING FOR JOY』(1999年)を出した頃。急にライヴの動員が増えて、そのあたりから一気に輪が広がっていった感じです」(中納)
 「自分らの中では活動を始めた頃から“これはイケるやろ!”みたいな気持ちはあったんです。聴いてもらえさえすれば、イイ曲だって分かってもらえるだろうって」(森 雅樹)


 ジャンルの枠にとらわれることのない柔軟なミクスチャー感覚と、ストイックなまでの音楽的探究心で、「色彩のブルース」でのブレイク後も理想のサウンドを常に模索してきた彼ら。その進化と深化の過程を凝縮してパッケージングしたのがEGO-WRAPPIN’初のベスト・アルバム、その名も『ベストラッピン 1996-2008』だ。
 「実は、これまでベスト・アルバムというものにピンときてなかったんですよ。『聴きたかったらオリジナル・アルバムを聴いてください』みたいな、軽く突き放してるようなところもあって(笑)。でも、長いこと活動を続けてきたなかで、ここ最近、やっと自分の中に余裕みたいなものが生まれてきて。“EGO-WRAPPIN’って名前は知ってるんだけど、今まで聴いたことがない”っていう人たちに向けた入り口として、ベスト・アルバムっていうのもアリなんちゃうかなと思えてきたんです」(中納)

 さる7月には『ミュージック・ステーション』に出演、初の地上波放送登場を果たすなど、彼らの中に芽生えた“余裕”はバンドとしてのスタンスにも大きな影響を及ぼしたようだ。
 「対バンがTUBEってなかったと思うんですよ(笑)。そうやって、今まで接点がなかった人たちと共演できるって状況も新鮮でおもしろいなと思って。今は、どんな場所に出ても芯の部分にある軸みたいなものはブレないと思うから」(中納)
 「いろんな状況を積極的に楽しもうと思っているところはありますね。浮いてる方が気持ちよかったりするし(笑)」(森)

 心持ちも新たに13年目の活動に突入したEGO-WRAPPIN’。現在は待望のニュー・アルバムの制作中だ。気になる、その内容はというと……。
 「いろんなタイプの曲があるんだけど、どこか一貫した雰囲気があって。一緒にライヴをやってるメンバーと全曲演奏してるんで、すごくバンド感のある音になっていると思います」(中納)
 「前のアルバム(『ON THE ROCKS!』)とは全然、違う感じになってますね。全体的に “太さ”が出てるかな。聴いててガッチリくる感じというか。ボトムはツェッペリン的な雰囲気もあります。さらにいえば『レッド・ツェッペリンII』ですね(笑)」(森)

 聴き手の想像を軽やかに凌駕する斬新なサウンドを作品発表ごとに提示してきたEGO-WRAPPIN’。“バンド感”“『レッド・ツェッペリンII』”というキーワードから、あらゆる期待と想像を膨らませつつ、今は彼らの次なる一手を楽しみに待つとしよう。



取材・文/望月哲(2008年9月)




【EGO-WRAPPIN’ツアー情報】】
10月19日(日) 大阪・大東市立文化ホール(サーティホール)を皮切りに、『EGO-WRAPPIN’ live tour“THAT’S THE SHOWTIME”』がスタート。詳しくは公式ホームページへ。。http://www.egowrappin.com/
最新 CDJ PUSH
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[インタビュー] 中国のプログレッシヴ・メタル・バンド 精神幻象(Mentism)、日本デビュー盤[インタビュー] シネマティックな115分のマインドトリップ 井出靖のリミックス・アルバム
[インタビュー] 人気ピアノYouTuberふたりによる ピアノ女子対談! 朝香智子×kiki ピアノ[インタビュー] ジャック・アントノフ   テイラー・スウィフト、サブリナ・カーペンターらを手がける人気プロデューサーに訊く
[インタビュー] 松井秀太郎  トランペットで歌うニューヨーク録音のアルバムが完成! 2025年にはホール・ツアーも[インタビュー] 90年代愛がとまらない! 平成リバイバルアーティストTnaka×短冊CD専門DJディスク百合おん
[インタビュー] ろう者の両親と、コーダの一人息子— 呉美保監督×吉沢亮のタッグによる “普遍的な家族の物語”[インタビュー] 田中彩子  デビュー10周年を迎え「これまでの私のベスト」な選曲のリサイタルを開催
[インタビュー] 宮本笑里  “ヴァイオリンで愛を奏でる”11年ぶりのベスト・アルバムを発表[インタビュー] YOYOKA    世界が注目する14歳のドラマーが語る、アメリカでの音楽活動と「Layfic Tone®」のヘッドフォン
[インタビュー] 松尾清憲 ソロ・デビュー40周年 めくるめくポップ・ワールド全開の新作[インタビュー] AATA  過去と現在の自分を全肯定してあげたい 10年間の集大成となる自信の一枚が完成
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015