2月4日に10枚目のシングル
「桜」をリリースする
FUNKY MONKEY BABYS。春の季節を背景にした本作は、大切な人とのドラマティックな情景が浮かぶ、心温まるミディアム・バラードに仕上がった。シンガー・ソングライターの
川村結花との共作により、新たな一面が生まれた本作について彼らに話を訊いた。
儚くも美しいピアノのフレーズを、大らかなストリングスが包み込む。そこで描かれるのは、大切な人とずっと歩いていきたい、というまっすぐな決意――FUNKY MONKEY BABYSの10枚目のシングル「桜」は、春という季節を背景にした、温かく力強いミディアム・バラードに仕上がった。2007年に「Lovin' Life」というやはり春を連想させるナンバーをリリースしているが、彼ら自身は今回の「桜」こそが、「ど真ん中の桜ソング」
(ファンキー加藤) と位置づけている。 「〈Lovin' Life〉でも“さくら さくら”って連呼してるんですけど、あれはどちらかというと、綺麗な言葉の響きを重視していたところがあって。〈桜〉は最初から春という季節をイメージしていたんですよ。出会いと別れが交差する季節のなかで、“ずっとこの人と一緒にいよう”と決意するっていう……」 (ファンキー加藤)
じつは「桜」はシンガー・ソングライターの川村結花――
SMAPの代表曲「夜空ノムコウ」の作曲でも知られている――との共作。作詞・作曲を他の女性アーティストと共有するのは今回が初めてだというが、その狙いについて彼らは、こんなふうに説明する。
「女の人が持っている淡さ、柔らかさが欲しいと思ったんです。普段は男ばっかりで作ってるんだけど、そうするとどうしても暑苦しさが出てきちゃうんで(笑)」 (モン吉)
「制作の現場もいつもとは雰囲気が違ってましたねえ。コード進行やアレンジも川村さんと一緒に作っていったんですけど、“そこは違う!”“やり直し!”みたいにビシビシ言ってくれて。すごい先輩だし、いろいろと勉強になりました」 (DJ ケミカル)
さらにこの曲は、ラップ/フロウ/歌においても、彼らに新しい表現アプローチを与えることになったという。
「キーをあえて落として、目の前の人に語りかけるような感じで歌ってるんです。その方が曲の世界観が伝わるかな、と」 (モン吉)
「リリックも言葉数を減らして、余白を持たせるようにしてます。この前、初めてライヴで歌ったんですよ。曲が終わったあとに会場がシーンとしてたから、“やばい、スベったか?”って心配になったんですけど、あとでみんなの感想をチェックしたら“声を出せないほど聴き入ってた”っていう人がたくさんいて。こういう反応の曲は、いままでなかったです」 (ファンキー加藤)
軽やかなビートとポジティヴなメッセージが「旅立ち」、骨太な思いがズッシリ伝わるラブ・ソング「告白」など、アルバム
『ファンキーモンキーベイビーズ2』以降も印象的なシングルを発表し続けている彼ら。3月4日には待望のニュー・アルバムも届けられる。
「いつものように1曲1曲に全力を注いでます。いろんな表情の曲があるし、絶対、FUNKY MONKEY BABYSらしい作品になると思います」 (ファンキー加藤)
「うん、誰が聴いても飽きないアルバムになるんじゃないかな」 (モン吉)
取材・文/森 朋之(2009年1月)