メロディアスなハウス・ミュージックをクリエイトし、さまざまなアーティストのリミックスを手掛け、またDJとして全国のクラブで年間約150本もプレイする
DAISHI DANCEが、初のミックスCD
『MYDJBOOTH』を遂に完成! アップリフティングな楽曲からメロディの際立つヴォーカル・チューンを次々と聴かせ、いつでもどこでも一気にダンス・フロア化させてしまう、彼のパーティ直結なミックスCDについて話を訊いていこう。
――初ミックスCD『MYDJBOOTH』は、どんな作品を目指したんですか?
DAISHI DANCE(以下、同) 「まず、つい最近までやっていた
『Spectacle.』のリリース・ツアーで頻繁にプレイしている楽曲を入れたものにしてみました。海外ものの楽曲がほとんどですが、自分が関わってる曲は、このアルバム用にリエディットやリミックスしたり、エクスクルーシヴものばかりですね。あと自分は6時間以上のロングセットDJが多いのですが──その流れを1枚に凝縮しようと思ったわけじゃないけど、結果的にストーリーが自然と作れました。今回、札幌の自宅で作ったんですけど、普段のDJと変わらない機材を使って、本当に1回しか録ってないんです」
――まさに今のDAISHIさんのクラブ・プレイを、一発録りで75分に集約したような作品だと。DAISHIさんのオリジナル楽曲は、ピアノやストリングスの入ったメロディアスなナンバーが特徴的です。このミックスCDに収められた楽曲は、そうした雰囲気の曲からアップリフティングなものまで幅広く選曲されてますね。
「元々自分は、フロアとガッチリ勝負するって感じのアッパーなDJをする方なんです。それと期待されるメロディアスな曲を混ぜいていくのがいつものDJスタイルで、このミックスCDでもその融合がうまくできたかと思います」
――ジャンルが目まぐるしく変わって、グイグイと世界観に引き込まれていく感覚があります。
「ジェットコースター的に展開していくのは、普段のDJプレイの特徴になってるんです。自分は、ハウス、テクノの中の、エレクトロ、プログレッシヴ、トライバル、ヴォーカルなど、ひとつのカテゴリーで連続3曲かけることもほとんどないんです。それに、“このヴォーカルものからこのテクノにいっちゃうの?”って意外でサプライズ的な展開も多いので、今回のCDもそんなハイブリッド感が反映されていると思います」
――これだけは入れたかったという曲は?
「すごく長い期間かけてるNic Chagallの<THIS MOMENT>は一番入れたかったですね。フィーチャリングのJonathan Mendelsohnは、自分が去年、agehaでやったライヴにも出てくれたんです」
――切ないメロディのヴォーカル曲でグッと来ますね。では、DAISHIさんが関わった曲について訊かせてください。
「去年10月に3rdアルバム『Spectacle.』を出したんですけど、そのリリースパーティをZEPP札幌でやったんです。<Planetarium.>は、そのときのノベルティ限定でリミックスしたものですね。
武田真治さんとのコラボ曲<SAX@ARENA>はiTunesで限定配信してたもの。実は真治さんが札幌の高校の先輩なんですよ」
――お〜、意外な繋がりがあったんですね。
「そうなんです。そんな話で盛り上がって、この曲をageHaのライヴ用に急遽作ったんです。あと
MAY J.との<Garden>は
Sugar Soulの原曲が学生の頃から大好きで、DJでもかけやすい英語版が欲しかったんです。Mayちゃんに歌ってもらって最初はDJ用にプレイしてたんですけど、そこからリリースに発展したヴァージョンです。後輩の
PAX JAPONICA GROOVE<finiteness of time>の“DJ TOUR Remix”っていうのは、よく使うミックス名なんですけど、オリジナルをDJでプレイしやすいように引き伸ばす感じで、原曲の良さを活かしたリエディットに近いものですね。あと<BACK TO FIND YOU>って曲の“Limited Express”は自分の輸出用別名義なんです」
――DAISHI DANCEとは違ったサウンドを別名義でやりたかったからですか?
「そうですね。DAISHI DANCEはピアノが入ってメロディアスでって特徴があるから、今後しばりのないDJ目線で自由に作れるプロジェクトをやりたいなと思ってるんです。この曲に関しては、元々『Spectacle.』用に録っていたアカペラがあって、今度使おうと思っていたのを仕上げた曲なんです」
――では、初ミックスCDが完成しての感想を訊かせてください。
「普段、毎週末全国各地のクラブでやっている現場の雰囲気をそのままCDにして、パーティをそのままお持ち帰りできるような作品になりました。自分のDJらしさを凝縮できたと思います」
――最後に、DAISHIさんの一晩のパーティの雰囲気が楽しめる本作を聴いてくれる人へのメッセージをお願いします。
「オリジナル・アルバムとは違うDJとしての自分の側面を知ってほしいというのもあるけど、このCDを聴いてくれた、たくさんの人にクラブに来てほしいっていうのが一番の目的なんです。家やショップ、車で聴いてくれるようにと作ってはいるけど、現場そのままな感じが収録されたものなので、クラブの素晴らしいサウンドシステム、ライティング、お客さんとの一体感の中で、これらの音楽を体験してほしいですね。さっそく5月1日からツアーを秋までやる予定なので、ぜひ遊びにきてください」
取材・文/土屋恵介(2010年4月)
<『MYDJBOOTH』リリース・ツアー>
●日時:5月1日
●会場:静岡県・沼津ROOP FOODING
●日時:5月2日
●会場:石川県・金沢AFTER HOURS
●日時:5月3日
●会場:京都・ワールド
●日時:5月4日
●会場:東京・西麻布eleven
●日時:5月8日
●会場:中国・上海万博-日本パビリオン-“日本産業館”
●日時:5月14日
●会場:北海道・札幌(予定)
●日時:5月15日
●会場:福岡・O/D
●日時:5月21日
●会場:東京・麻布十番WAREGHOUSE702
●日時:5月22日
●会場:中国・広州(予定)
●日時:5月28日
●会場:愛知・名古屋CANARIA&SUNSHINE STUDIO
●日時:5月29日
●会場:韓国・ソウルHEAVEN
●日時:6月12日
●会場:大阪・GRAND Cafe
●日時:6月19日
●会場:神奈川・逗子マリーナ
●日時:7月18日
●会場:東京・新木場ageHa
●日時:7月24日
●会場:神奈川・逗子マリーナ
●日時:8月14日
●会場:東京・新木場ageHa
●日時:8月22日
●会場:神奈川・逗子マリーナ