シングル
「メンドクサイ愛情」でソロ・デビューを飾った
大島麻衣から、2ndシングル
「愛ってナンダホー」が到着。
リアルなガールズ・トークから生まれる歌詞、とことんアッパーに振り切ったサウンドは、“きれいごとだけを並べるのが好きじゃない”“テンションが上がると(ヴォーカルの)キーも上がる”という彼女のキャラ/魅力を気持ちよく引き立てている。
――ソロ・デビュー・シングル「メンドクサイ愛情」のリアクションはどうでした? 大島麻衣(以下、同)「女の子の友達が“そこまで言えちゃうって、やっぱ麻衣だね”とか“これは麻衣にしか歌えない”って言ってくれたのは、すごく嬉しかったですね。ちゃんと共感してもらえたんだなって。男の子からは“アップ・チューンでノリやすいけど、歌詞を読むと胸が痛い”っていう感想があって」
――狙いどおり?
「そうですね(笑)。私、ガールズ・トークが大好きなんですけど、ガールズ・トークといえば恋愛ネタじゃないですか。そういう意味でも、自分の歌いたいことが歌えてるなって思います。まあ、“私のほうがもうちょっと優しいな”って思いますけどね、<メンドクサイ愛情>の歌詞を読むと(笑)」
――(笑)。今回のシングル「愛ってナンダホー」も率直ですよね。いきなり「もう この鈍感ヤロー!」っていう。
「今回は“強がっちゃう女の子”なんですよね。“私の気持ちをわかってよ”って上から目線で言ってるんだけど、“ホントは大好きなんじゃん!”みたいな」
――歌詞のなかには大島さん自身の気持ちも入ってる?
「はい。作詞は亜美さんなんですけど、よく一緒に焼肉とかカラオケに行ってるんですよ。そこでズーッとガールズ・トークしてるんですけど、そのなかには“最近の男の子って、自分から好きって言わないよね〜”みたいは話もあって、それが歌詞のきっかけになってたりするんですよね。男性スタッフにもガンガン言ってますよ。“だからダメなんだよ!”って(笑)」
――ダメ出しだ(笑)。
「ボーダー・ラインがわからないみたいなんですよね、どうやら。“ここまでは来てほしい”とか“そこまでやったらウザい”っていう微妙な感じが理解できないというか。あとは極端に積極的な肉食系と、ぜんぜん攻めてこない草食系に分かれちゃってて、女の子みたいな計算高さがないんですよ」
――鋭い分析ですねえ。「もうちょっとどうにかならないの?」って気持ちもある? 「ありますね! この曲にも“打っても 響かないし フラストレーション”っていう歌詞があるし。でも、いちばん好きなのは“ドラマ見たって 立ち読みしたって 全部キミに見えるの”っていうところなんですよ。すごくかわいいなって思うし、自分でもキュンと来ちゃうというか」
――当然、歌の表現にも反映されますよね。
「そうですね。強がってるところだったり、甘えんぼなところだったり。いろんな気持ちが出てると思います」
――2曲目の「ごめんねダーリン♥」は、恋愛の段階でいうと……。
「もう付き合ってますね。彼女のほうが“友達も仕事も大事”っていうタイプで、男の子のほうが“今日はどこ行くの?”って心配してるっていう。ちょっと前だったら、逆だったと思うんですよ。男の人が“いま上司と飲んでるから、連絡してくるな”みたいな。いまは女の子のほうが強くなってますよね。私、この曲大好きなんですよ。ちょっとロックっぽいところとか、すごくいいなって」
――選曲は自分で?
「<ごめんねダーリン♥>はそうですね。たとえば電車のなかでボーッとしてるときに聴いても、“あっ!”って思える曲がいいなって。細かいことはわかんないというか、“このギター・ソロ、いいな”なんて思わないじゃないですか、普通は。何か別のことをしてるときに耳に入ってきて、“あ、何かいいな”っていう。そういう普通の感覚を持っていたいんですよね」
――なるほど。ちなみにふだん、どんな音楽を聴いてるんですか?
「けっこういろいろ聴いてます。男性ヴォーカルが好きなんですよね。
ミスチルとか
EXILEとか、最近は
UVERworldとか。TAKUYA∞さんの歌詞、すごくいいんですよ。リアルというかストレートというか、“ホントにこう思ってるんだろうな”っていうのが伝わってくるんです。そこは私と共通してるのかなって(笑)」
――あ、そうかも。ウソがないというか。
「キレイごとを並べるのが好きじゃないんですよね。“あなたとの思い出は宝石よ”とか(笑)。そういう歌があってもいいと思うけど、私はもうちょっと噛み砕きたいんですよね。“いいことも嫌なこともあったけど、まあ、結果オーライじゃない?”みたいな」
――キレイなことばっかりじゃないけど、そこまで深刻でもないっていう。ソロ・シンガーとしてのキャリアはスタートしたばっかりですが、将来的な目標ってありますか?
「目指してるのはミッキーマウスですね! いつもニコニコしてるし、ミニーちゃんとはラブラブだし、みんなに夢を与えてて。ちょっと目標が高いけど(笑)、世界を目指してがんばります!」
取材・文/森 朋之(2010年8月)