3作連続シングル・リリースの最後を飾るROCK

ロッカトレンチ   2011/06/24掲載
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 「Music is my Soul」「日々のぬくもりだけで」に続く3作連続シングル・リリース第3弾となるROCK'A'TRENCHのニュー・シングル「光射す方へ」が完成! テレビ東京系ドラマ『鈴木先生』のオープニング・テーマとしてOAされている今作は、ソカやダンスホール・レゲエを思わせる躍動感あふれるリズムに乗せて、ポジティヴな気持ちを真っ直ぐに歌い上げたゴキゲンなサマー・チューンだ。現在制作中である待望の2ndアルバムを占う意味でも重要なシングル3部作を作り終えたROCK'A'TRENCHのヴォーカル&ギター、山森大輔に話を訊いた。


――3作連続シングル・リリースを終えた今の率直な気持ちを教えてください。
 山森大輔(以下同) 「率直にとても嬉しいです。どの作品も丁寧に、真摯に向き合って作り上げた子供たちだから無事、世に送り出せてよかったなとホッとしています」
――8 thシングル「日々のぬくもりだけで」の発表に合わせて、4月からは対バン・ツアーがスタート。対バン・ツアーで印象深かった出来事、また、ツアーで得たものを教えてください。
 「どの対バンもかっこよくてしびれたけれど、名古屋でJackson Vibeのグローバー(義和)くんと共演したのは印象深いですね。彼とは元々SKA SKA CLUBというバンドでツイン・ヴォーカルをやっていた仲で、いまは別のバンドをやっているけど久しぶりに当時の曲をアンコールでセッションしたときは感慨がありました」




――最新シングル「光射す方へ」はポジティヴなメッセージが背中を押してくれるようなアッパーで力強いロック・チューンに仕上がっています。この曲が生まれた背景や、歌詞にこめられた思いを教えてください。
 「ドラマ『鈴木先生』のオープニングに書き下ろした曲なんだけど、とにかくエネルギーの発散をダイレクトに伝えるような曲にしたかったんです。これから夏でどんどん暑くなっていくし、特に、あれだけ衝撃的な災害が起こってしまった今の日本には、ポジティヴで元気になるような表現がいくらあっても足りないくらいだと思うので」
――ソカやダンスホール・レゲエを思わせる躍動感あふれるリズムが印象に残りました。アレンジはどのようにして組み立てていったのでしょうか?
 「リズムやメロディ、コードやその他もろもろのシーケンスはデモ段階にひとりで作りましたね。それ以外、ブリッジ部分でちょっと混沌とする部分やいろんな表情をつけるフィルなどの要素はバンドのメンバーと一緒にスタジオで練りあげていきました」
――2曲目の「tell me the reason」はルーツ・レゲエ色の強いナンバー。この曲は2006年に録音されていたそうですが、この曲が生まれた背景、そして、この曲を今、発表しようと思った理由を教えてください。
 「この曲は、ドキュメンタリー番組を観ていてインスピレーションを得ました。題材がアフリカのエイズ・ホスピスを扱ったとても重い番組で、観終わってその不条理に対する悲しみと、生命に対する畏敬の念で押しつぶされそうな気持ちになって。そのときに感じた想いが自然と曲になって出てきました」
――3曲目はジャック・ジョンソンを思わせる穏やかでピースフルなアコースティック・ナンバー。この曲があることで、今回のシングルがより味わい深いものになっているように思います。
 「もともとは姉の結婚式に祝福の歌として作ったんです。自分でもとても気に入ったので、歌詞をもっと普遍的な旅立ちの歌に書き換えてバンドでもやることにしました。初期にはアコースティックでよく演奏したんですが、当時からファンにも人気の曲でしたね」
――異なる3つの楽曲が収録された今作ですが、シングル1枚を通した印象は?
 「ROCK'A'TRENCHのいろんな面が表現できた、ひとつのパッケージとして良い作品になったと思います」
――震災後の今、音楽家が果たすべき役割はどのようなものだと思いますか?
 「音楽は人の心を鼓舞したり、癒したり、人同士を繋いだりするものだと思うんです。いまはまだ、生活に直結したサポートや支援が必要なのかもしれない。でも今後、衣食住のケアが終わったら、そのときには僕たちが奏でる音楽や、僕たち音楽家の出番だと思います」
――今後予定されているアルバムはどのようなものになりそうですか?
 
 「アルバムは長い製作期間を経て、一曲一曲ほんとうに可愛がって作り上げた楽曲ばかりです。いままでの僕たちのすべてを注ぎ込んだ、音楽的で素晴らしい作品になっています。リリース日はまだはっきりと言えませんが、夏の暑いうちには出せると思います! これまでのファンはもちろん、いままで僕たちの音楽を聴いたことがない人達にも自信を持って送り届けられる内容に仕上がったと思います」
――7月1日に行なわれる対バン・ライヴ<ROCK’A’TRENCH presents Active Rock vol.1>と秋のツアー<ROCK’A’TRENCH Steady Rock vol.7>に向けた意気込みを教えてください。
 「7月1日は爆発的にエネルギッシュで、踊れて、最後に少しほろっとするようなライヴをします。対バンのtobaccojuice(タバコジュース)も最高なので、ぜひ観にきてください。秋のワンマン・ツアーは、じっくり2時間弱かけて僕らの世界をお届けする濃密なライヴにします。こちらもぜひ」
取材・文/望月 哲(2011年6月)
【対バン ライヴ情報】
<ROCK’A’TRENCH presents Active Rock vol.1>

●日時:7月1日(金)
●会場:代官山UNIT
●時間:開場17:30 / 開演18:30
●出演:ROCK'A'TRENCH / tobaccojuice / DJ:タシロック(JUICE)、林 拓一朗(JUICE)
●料金:税込3,500円(税込・整理番号付・ドリンク代500円別途必要)
*オールスタンディング
*未就学児入場不可・12歳以下、保護者同伴かつチケット必要

【全国ツアー情報】 
<Steady Rock vol.7>

詳細はオフィシャル・サイト(http://rockatrench.com/)を参照
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