――セカンドシーズンに突入した東京女子流の今年の夏は、すごい本数のライヴをこなしましたね。成長を実感したところはありますか。
庄司芽生(以下、庄司) 「今年の夏は、毎週月曜日に秋葉原のマップ劇場でノンストップライヴをやったんです。初めて8曲連続パフォーマンスして、そのまま続けてトークして、そのあとまた歌ってっていう。これだけ毎週ノンストップでやってると、体力がつくなって、うれしくもあり辛くもあり(笑)」
――8曲連続はキツいですよね。
庄司 「もう汗だくだくです(笑)」
新井ひとみ(以下、新井) 「終わるとペットボトルの水を一気に飲んじゃいます(笑)。でも、お客さんと一緒に盛り上がれるのは楽しいです」
山邊未夢(以下、山邊) 「あと、いろんなイベントに出たり、憧れだったa-nationのメイン・ステージにも出たり、横浜BLITZでの全曲披露ライヴもやったんです。去年の夏は25公演で、今年は35公演。去年は慣れてなく体力も続かなくて、みんな体調崩したんですけど、今年は10公演増えたけど、いつも体力満タンでライヴをやれたし。そういうところで成長できたかなと思います」
――より逞しくなった女子流ですが、ニュー・シングルが両A面でリリースされました。まず「Limited addiction」ですが、これまでよりもクールでファンキーなナンバーですね。
小西彩乃(以下、小西) 「最初聴いたとき、歌詞も曲調も大人っぽいから“女子流、背伸びしたな、できるかな?”と思ったんです。でも実際歌ってみると、5人で歌うサビもホント力強くて、カッコよくできあがってよかったです」
中江友梨(以下、中江) 「メロディも大人っぽいし、アレンジが完成したときのギターの音もすごくカッコいいと思いました。あと歌詞が、全体的に難しい言葉があって、どういう意味か分からないとこもいっぱいあったんです。“どんな気持ちで歌えばいいんだろう?”って、歌うのが難しかったです」
山邊 「ディレクターさんに教えてもらったりして、歌詞の意味を理解しながら歌っていったんです」
庄司 「難しいし背伸びした感じの曲、これを女子流が歌ったらどうなるかなって。でも歌ってみたら、意外と女子流に合ってる、カッコいい曲だなって思いました」
――片想いの辛さを、男の子目線で歌う歌詞ですが、気に入ってるフレーズは?
山邊 「ひとみが歌ってる“些細な仕草に瞳奪われて”です。気持ちが分かるし、ひとみの歌い方が好きなんです(笑)」
新井 「一生懸命歌いました(笑)。私は“タイムリミット”というところです。なんか、全体をまとめてる言葉って感じがするし、ふたりが離れていっちゃう期限なのかなって。ちょっと切なさと焦りが入ってる気がしました」
小西 「2番のサビの最後の“初めて感じる衝動に溺れていく”は、この曲の大事な部分でもあり、この曲にハマっていくって意味と、あと、女子流にどんどんハマッてくって意味も入ってるのかなと思っていて好きです」
中江 「私は、1番のサビの一番最後の“煌めく世界の秘密が解け合うんだ”ってところです。なんとなく、秘密が溶け合ったら何か始まりそうな感じがするなって。この歌詞を聴くとワクワクするんですよ。扉が開く感じがして」
庄司 「1番のサビの“チャンスは一度きり”です。ホント、チャンスって一度きりじゃないですか。聴いてもらう人にも、チャンスを大切にしてもらいたいなと思って歌ってます」
――そしてもう1曲の「We Will Win!-ココロのバトンでポ・ポンのポ〜ン☆-」は、みんなでひとつになってがんばろうと歌うポップなナンバーですね。
山邊 「いつも女子流の曲を作ってくれてる人とは違う方が作ってくれた曲なんです。だから初めての歌の感じがしました。しかも掛け声が入ってる曲は初めてで。ライヴだとお客さんがいるから平気なんですけど、レコーディングで掛け声を入れるのが大変でした」
庄司 「聴いてるだけで自然と笑顔になれる、元気いっぱいの曲だと思います」
中江 「ライヴでは、バトポン(ポンポンがついたバトン)を使って踊るんですけど、それを回しながら、元気よく表現するのが難しいんです。でも歌詞も、“自信持って進もう”とか、前向きな言葉がたくさんあるので、みんなに自信と勇気を与えられるように、元気に歌ってます」
新井 「すごく明るくて、落ち込んでても笑顔になれる曲だなって。歌ってても楽しくなります。あと、この曲って魔法がかかってるかなって思うときがあって」
(4人) 「え??」
新井 「サビの“ポ・ポンのポ〜ン”のところで、元気の魔法をかけてるような気分になるんです(笑)」
小西 「そうなんだ(笑)。この曲って楽しくて可愛い感じだけど、間奏が激しくてパフォーマンスも激しいんです。そのギャップも楽しめるので、ぜひライヴも見てほしいなと思ってます」
――あとカップリング曲の「Don't Be Cruel」は、ポップさとクールさが上手く混ざった曲で、歌詞は女の子が男の子をリードしていくような歌ですね。
庄司 「歌詞は<Limited addiction>よりも分かりやすかったし、主人公の気持ちになりやすかったです」
山邊 「恋してる子が想う分かりやすい言葉が多くて、共感できる歌だなって。あと初めてダンスでヒップホップ系に挑戦したんです。間奏でも1人1人のソロがあって、曲もダンスもカッコいいので大好きです」
――1枚を通じて女子流の進化が見られますね。このシングル聴いてくれる人へのメッセージを、リーダーからお願いします。
山邊 「<Limited addiction>は大人の方でも楽しめる曲、<We Will Win!>はアニメ『プリティーリズム・オーロラドリーム』のエンディング・テーマになっていて、小さい子でも盛り上がれる曲、<Don't Be Cruel>は同世代の人にも共感してもらえる曲だと思ってます。3曲それぞれ個性があるので、みなさんぜひチェックしてください! あと、10月に初のホール・コンサートが決定したんです。そこでまた新しい女子流を出せるようにがんばっていきたいです!」
取材・文/土屋恵介(2011年8月)