K-POPの人気の火付け役となったWONDER GIRLSが満を持して日本進出!

Wonder Girls   2012/07/30掲載
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 韓国で2007年にデビューしたWONDER GIRLS。同期の少女時代KARAの中でも、最初にブレイクしたのは彼女たち。同年にビッグ・ヒットした「Tell Me」は、韓国ポップスの特徴ともいえる印象的なサビがループする“フックソング”の始まりとなったナンバー。つまり、WONDER GIRLSが、現在の韓国ガールズ・グループ、 K-POP人気の火付け役といっても過言ではない。そんなWONDER GIRLSが、ジャパン・プレミアム・アルバム『Nobody For Everybody』で遂に日本進出。リード曲「Nobody〜あなたしか見えない〜」は、60'sなレトロスタイルのダンス・ポップ・ナンバーで、彼女たちの代表曲のひとつだ。今回は、グループの歩み、日本進出など、大人なムードあふれる(だが、まだ23〜19歳!)5人のメンバーに話を訊き、WONDER GIRLSの魅力を探ってみた。
――みなさんは、どんな音楽に影響受けましたか。また歌手を目指したきっかけは?
イェウン 「私はマライア・キャリーホイットニー・ヒューストンローリン・ヒルが好きなんですけど、幼い頃に教会で歌っていたのがきっかけで歌うことが好きになって、歌手になりたいと思ったんです」
ソネ 「幼い頃に、テレビやラジオから流れてくる歌に合わせて歌ったり踊ったりしてたんです。自分で勝手に振り付けもしてたんですよ(笑)。なので昔から歌手になりたかったんです。小さい頃は、おばあちゃんと一緒に住んでいたので、トロット(韓国の演歌)や童謡、教会の音楽を聴いていたんです。トロットは歌詞も好きですね(笑)。練習生になってから、ホイットニーをはじめとするブラック・ミュージックを聴きはじめたんです」
ユビン 「昔から歌とダンスが好きだったので、自然と歌手になってステージに立ちたいと思っていました。中学のときはバンドの音楽が好きで、U2や韓国のPEPPERTONES、日本だとMr.Childrenとかを聴いてました」
――ユビンさんがラップを始めたのはいつからですか?
ユビン 「練習生になってから、声に合いそうってことで練習しはじめたんです。それからラップの魅力にハマりましたね」
ソヒ 「私は、お父さんが音楽好きで、よく隣で聴いていたんです。個人的に好きな音楽も、お父さん世代のクール&ザ・ギャングとかデュラン・デュランとかポップ・ソング、フォーク・ソングが好きなんです。あと、歳の離れたお姉さんがいたぶん、友だちよりも早く音楽番組を観ていたんです。そのときから歌ったりダンスしたりするのが好きで、歌手になりたいと思ってオーディションを受けたんです」
ヘリム 「最初、興味を持ったのはクリスティーナ・アギレラ。なぜかというと英語の名前が私と同じクリスティーナだったからなんです。そこからポップ・ソングを聴くようになったんです。そのうちBoAさんがデビューして韓国と日本で活躍しはじめて、すごくカッコいいなと思い、真似して歌ってました。オーディションもBoAさんの<No.1>を歌ったんです」
――WONDER GIRLSとしてパフォーマンスする上で、歌やダンスでどんなところにこだわってますか。
イェウン 「5人それぞれ歌もダンスもスタイルが違うので、それを合わせるのに気をつけてます。逆に<Like This>(韓国で6月に発表されたヒップホップテイストな曲)みたいな曲は、より個性を出すということが重要なので、そこに気をつけますね」
ソネ 「振り付けは、指先一本の角度で全然違う感じになるので、そこも気をつけますね。歌は、歌詞のフィーリングを伝えるのが大事なので、いかに心を込めて伝えられるかを優先してます」
――自分の個性ってどんなとこだと思いますか。
ヘリム 「私は、笑顔と楽しさ(笑)。それが伝わることを心掛けてます」
ソヒ 「う〜ん、他の人の方が分かるかも(笑)」
イェウン 「ソヒは、歌い出しや、歌の切り替わりを担当することが多いんですけど、すごく少女らしい可愛い声で、でも違った雰囲気も出るので不思議な歌声の持ち主です」
ソヒ 「ありがとうございます(笑)」
イェウン 「私は、とにかく最善を尽くすということを心掛けています(笑)」
ユビン 「ラップ担当なので、歌詞の伝達を重点的に心掛けてます。あと、違う言語で歌うことがあるので、そのときは発音とイントネーションを気をつけますね」
ソネ 「曲ごとに歌詞もコンセプトも違うし、曲ごとに合わせて気持ちを変えてます。ただ、一番大事だと思っているのはエネルギーですね。ステージで曲を、ストーリーをどう伝えられるかって。自分が曲に集中していると、観てる人にも伝わるので、毎回のステージで曲に集中して頑張っています」
――さて、WONDER GIRLSは韓国で2007年の春にデビューし、9月に「Tell Me」が大ヒットしました。そこから韓国のガールズ・グループが勢いづいたと思いますが、ご本人たち的にはどうとらえてますか?
イェウン 「そう言っていただくのは嬉しいんですけど、それ以上に、この時代の一員としてWONDER GIRLSがいること自体が嬉しいですね。たくさんのグループが国内外で人気を得ているのは、同じガールズ・グループとして嬉しいことだと思ってます」
――みなさんの謙虚さが感じられますね。あと、グループの特徴でもあった、レトロなモチーフをやっていくのはどうでした?
ソヒ 「すごく楽しかったです。私たちの世代では知らない歌やスタイルだったので、勉強にもなったし、レベルアップになりましたね。リスナーの方にとっても、今にはないコンセプトで若い女の子がパフォーマンスをするのが新鮮だったと思うし、それですごく愛されたと思います」
――2009年に韓国でブレイクしてる最中、アメリカに渡りましたが、苦労したことも嬉しかったこともたくさんあると思います。アメリカの活動を通じて、一番何を得たと思いますか?
ソヒ 「一番大変だったのは、やっぱり英語ですね。インタビューもステージも苦労はありました。ただ、韓国で一番忙しいときにアメリカに渡ったので、ある意味、私たちがWONDER GIRLSを深く考える時間になったんです。それはとても意味深いことでしたね」
イェウン 「パフォーマンスでも成長できたと思います。ジョナス・ブラザーズとのツアーや、ジャスティン・ティンバーレイクとの公演など、アメリカの歌手の方々のショーを間近で見れて、ほんとに勉強になったと思いますね。パフォーマンスの向上に役に立ったと思います」
――そういう経験を経て、現在のWONDER GIRLSが他のグループに負けないところは?
ソネ 「いろんな土地で活動してきたので、言葉や文化の違いに恐れがなくなりました(笑)。どこでも活動できるのが私たちの強みですね。どこでやっても大丈夫です(笑)」
――さすがです。では、日本についての話を聞かせてください。日本の音楽や映画、カルチャーなどで好きなものはありますか。
イェウン 「私は、宇多田ヒカルさんが好きです」
ソネ 「日本の、karel(Capek)っていう紅茶の専門店のティーカップとかが好きなんです。他にも、インテリアとか、私が好きになるもの全部が日本のものでした(笑)。あと、最初に日本に興味持ったのが倉本裕基さんってピアニスト。韓国のドラマや映画で使われることが多くすごく有名なんです」
ユビン 「蜷川実花さんの写真集や映画が好きです。あと中島哲也監督の映画も好きです。好きなアーティストは、安室奈美恵さん、土屋アンナさんですね」
ソヒ 「姉が日本に留学していたのでよく来てたんです。食べものも美味しいし、映画やドラマも好きです。女優の小雪さん好きです」
ヘリム 「自由ヶ丘とか、おしゃれなカフェがあるところを探すのが好きです。日本のお菓子も美味しくて好きですね。アクセサリーや小物も好きです」
ユビン 「アニメが好きで、ジブリの映画をよく観てます」
ソネ 「あ、『ちびまる子ちゃん』が好きです(笑)」
――(笑)。いよいよ、Wonder Girlsの日本活動がスタートするわけですが、今の気持ちは?
イェウン 「音楽を通して日本のファンにようやくお会いできてすごく嬉しいです」
ソネ 「近い国なので、すごく遠出するって感覚よりも、楽しく自然体で活動できたらと思ってます。
――ジャパン・プレミアム・アルバム『Nobody For Everybody』のリード曲は、韓国で大ヒットした「Nobody〜あなたしか見えない〜」の日本語ヴァージョンです。切なく力強いメロディのこの曲を、最初に聴いたときどんな印象がありましたか。
ソネ 「デモをちょっと聴いただけで“これいい!”って思って、“この曲を私たちにください”って言ったんです。<Tell Me>以上に、グッと来るものが<Nobody>にはありました」
――歌詞は、愛する人を強く想う女心を歌っています。今回、日本語で歌ってみて新しい発見はありましたか。
ユビン 「先ほども言いましたが、違う言語で歌うときに一番気をつけるのは、発音とイントネーションなんです。日本語だと“つ”と“く”とかが難しいんですけど、それを心掛けてレコーディングしました」
イェウン 「あと、言語によって曲の色が違ってくるんです。日本語で<Nobody>の新しいカラーを発見できたなって」
ヘリムこれまで、韓国語と英語で歌ってきたんですが、また違う感じになりました。日本語ヴァージョンでは、切なく可愛く歌うのが新鮮でした」
ソヒ 「愛する人を強く想う歌詞ですが、可愛いフィーリングが加わった印象がありますね」
ソネ 「日本語ならではの表現で、全体的に可愛い感じに仕上がるんです。発音はどうですか?」
――大丈夫でしたよ。最初からここまで綺麗な発音で歌えるのは、さすがWONDER GIRLSだと思いました。
全員ありがとうございます!」
――では、この曲のダンスのポイントは?
ソヒ 「やっぱりサビの、人差し指ですね。みなさんも曲に合わせて振ってください」
――ミュージック・ビデオはどんな内容になってますか。
ソヒ 「日本のMVは、韓国語バージョンのMVの続編になってるんです。あのとき歌ってたWONDER GIRLSが4年後どうなったかっていうストーリーになってるので、ぜひ両方のMVを見てほしいですね」
――さて、韓国での話題ですが、新曲「Like Money」では、Akonをフィーチャリングに迎えていて驚いたし、これまでとまた違うエレクトロ・ダンス・チューンでカッコよかったです。
ソヒ 「ありがとうございます。私たちもアメリカのアーティストと初めてのコラボだったので、楽しい経験になりました。曲調も今までと違うし、女目線、男目線の歌詞を英語で歌っていて、みなさんにも共感してもらえるんじゃないかと思っています」
――ちなみに、日本人で共演したいアーティストはいますか。
ユビン 「やっぱり好きな、土屋アンナさんと共演してみたいです」
ヘリム 「私はクリスタル・ケイさん」
イェウン 「平井堅さん。日本で同じレコード会社になれたので、いつかお会いしたいです」
――実現したら面白そうですね。さて、昨年に続き今年も8月に<JYP NATION in Japan 2011>(2PM2AMとともに彼女たちが所属するプロダクションの合同ライヴ・イベント)が開催されますね。
イェウン 「去年の<JYP NATION in Japan 2011>で初めて日本のステージに立つことができて、とても嬉しかったです。今年は、J.Y.Parkさん、2PM、2AM、miss A、新たに加わったJJ Projectなどとともに、新曲、コラボ・ステージなど、去年とは違う姿をお見せしたいと思ってますので、新しいステージに期待してください」
――日本でやってみたいことはありますか。
ユビン 「ディズニーランドに行きたいです(笑)」
ソネ 「温泉(笑)!」
ソヒ 「京都と神戸に行って、神戸ビーフを食べたいです(笑)。WONDER GIRLSとしては、ぜひ単独コンサートをやってみたいですね」
――WONDER GIRLSは、韓国、アメリカ、中国に続き日本と、ますますワールドワイドに活動の場を広がっていきますが、どんな意気込みを持っていますか?
イェウン 「いろんなところで活動していくうちに、全世界のファン同士の交流があったりするのを見て、私たちも感動するんです。なので、よりよい音楽でみなさんが共鳴してもらえる、感動できる音楽を作っていきたいです」
――このポジティヴさが、いろいろなことを乗り越えてきたWONDER GIRLSのすごさですね。では、『Nobody For Everybody』を聴いてくれる人へのメッセージをお願いします。
ソヒ 「<Nobody>を日本のみなさんにお聴かせできる機会ができてとても嬉しく思っています。この曲は歌もダンスもしやすい曲なので、ぜひみなさんに一緒に楽しんでほしいです」
ソネ 「日本での活動をすごく楽しみにしています。これからライヴ、テレビなどでファンにお会いしますが、私たちも頑張るので、みなさんも歓迎してほしいなと思ってます。私たちの音楽を通じて、いいエネルギーをみなさんが感じてもらえたら嬉しいです」
取材・文/土屋恵介(2012年6月)
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