大阪出身の17歳のシンガー・ソングライター、奥村初音。昨年、「恋、花火」という曲でデビューした彼女は、繊細な感性による楽曲の世界観と凛としたヴォーカルで話題になっている。そんな彼女が2枚目のシングル「砂」を発表。一途な想いとは裏腹のリアルな現実の間で生まれた葛藤が、儚くも美しく描かれた本作について話を訊いた。 人を愛しく想うこと、そこに生まれる儚くも切ない感情を、美しい叙情に満ちた楽曲で表現する――また一人、豊かな才能を持ったシンガー・ソングライターが登場した。シングル「恋、花火」でデビュー。地元・関西を中心に大きな広がりを見せている奥村初音、17歳。2枚目のシングルとなる「砂」――芯の強いピアノを中心としたミディアム・バラード――にも、彼女の持っている繊細にして豊潤なソングライティングがしっかりと表われている。
「一人の男の子のことをずっと思い続けている女の子の気持ちを描いた曲です。少しずつ積み重ねた想いも、ちょっとしたすれ違いで壊れてしまう……その儚さを“砂”に重ねてみました」
2曲目の「君を想うと…」は、「恋愛真っ最中、っていう感じの曲ですね(笑)」というポップ・チューン。心地よく洗練されたメロディも印象的なのだが、“言葉はいらない。ただ好きな人と一緒にいたい”という気持ちがまっすぐに伝わる歌詞はちょっと驚くほどに素晴らしい。
「恋愛の曲は多いですね、やっぱり。学校の友達と一緒にいるときも、そういう話があふれてますから。友達のグチを聞くことも多いし……。といっても、しょうもないことばかりなんですけどね。“昨日、ずっとメール待ってたのに、送ってくれなかった”とか(笑)」
彼女が作詞・作曲をはじめたのは、小学校5年生のとき。ソロ・ヴォーカルでコンテストに参加、そこでオリジナル曲を歌う参加者を見たのがきっかけだったという。
「その頃は
SPEEDさんが好きで、“歌って踊れる人になりたい”って思ってたんですけど、自分の作った曲を歌ってる大学生くらいの人を見て、“私もやってみたい”って思って。空を見てるときにフッと思い浮かんだことだったり、道を歩いてるカップルを見て感じたことなんかをノートに書いて、そこにメロディを乗せて……まず言葉を伝えたい、っていう気持ちが強いんですよ。一番尊敬しているのは
小田和正さんなんですけど、小田さんの書く詞って、高校生の私にもすごく共感できるんですよね。それってすごいことだなって思うし、自分もそういう人になりたいなって」
小学生のときから地元のショッピング・モールでのライヴ活動を行ない、「歌のレッスンや曲作りのために友達と遊ぶ時間が少なくなっても、ぜんぜん苦じゃなかった」
というストイックなところもある一方、「軽音楽部で
アヴリル・ラヴィーンや
いきものがかりのコピーをやってます(笑)」
と高校生らしい表情も見せる奥村初音。ふくよかなスケール感をたたえたヴォーカルと類稀なソングライティング・センスはこれから、世代を超えた人々の心に浸透していくことになるだろう。 「デビューしてから、“たくさんの人に届く曲を作るのって、すごく難しい”って実感してます。いまは切ない感じの曲が多いんですけど、みんなでワイワイ盛り上がれるような曲だったり、いろんなタイプの作品を作っていきたいなって思いますね」
取材・文/森 朋之(2008年1月)
■セカンドシングル「砂」リリース記念ミニライヴ
【日時】 2/17(日)14:00スタート / 2/17(日)16:00スタート(計2回)
【場所】 イオンモール橿原アルル1F サンシャインコート
【内容】 ミニライヴ&サイン入りポストカード プレゼント
【日時】 3/1(土)13:00スタート / 3/1(土)15:00スタート(計2回)
【場所】 ラゾーナ川崎プラザ2F ルーファ広場グランドステージ
【内容】 ミニライヴ&サイン入りポストカード プレゼント
※詳細については
オフィシャル・サイトをご覧ください。