2020年公開のスリラー『VIDEOPHOBIA』で国内外の話題となった
宮崎大祐監督が、“インフルエンサー”を生業とする女性を主人公に、ネット社会の恐ろしさを描く新感覚の“ジャパニーズ・ノワール”映画『#ミトヤマネ』が2023年初秋に公開。あわせて、特報&「SNOW」のAI技術でデザインされたティザー・ヴィジュアルが公開されています。
世界中で人気を得るインフルエンサー“山根ミト”を演じるのは、女優・モデルとして幅広く活躍し、最近では主演映画が目白押しの
玉城ティナ。『VIDEOPHOBIA』で数多くの国際映画祭に入選し、7月に公開する『PLASTIC』など、次々と話題作を手掛ける宮崎大祐監督が、現代社会の「闇」とも言えるデジタル、SNS社会の怖さを独自のタッチと現代社会に沿った世界観で描きだします。
物語は、カリスマインフルエンサーの山根ミトと、ミトを陰で支える妹のミホが、所属事務所から、誰でもミトの顔になれるフィルター「ディープフェイクアプリ」とのコラボ案件を持ちかけられることから展開していきます。アプリは大人気となり、世界中の至る所にミトの顔が拡散され、ミトの顔を悪用する者も現れる状況すら自分の人気につながると喜ぶミト。かたやミホはそんな状況を危惧していますが、姉妹は予想だにしない衝撃の結末へと導かれていきます。
インフルエンサーとしての人気を得る為に転落していく主人公を演じた玉城は「ミトヤマネは透明なのにけばけばしくて無関心なのに執着にまみれていて、私がいつも日々演じている女の子の中のひとりでした。彼女の日々を演じる事になんの違和感もなく、名前も肩書きも、セリフも、書いてあるままに、できるだけ監督の意向に沿えるようにしました。彼女の考えてる事を何ひとつ理解できなくても演じられるであろう自分も少しこわいですが、ぜひ劇場で観ていただけると嬉しいです」とコメント。宮崎監督は本作について、「たった78分で自分の中のなにかが決定的に変わってしまう、そんな映画体験をお約束いたします」と衝撃的な展開が期待できるコメントを寄せています。
公開された特報は、まるで本当に山根ミトのSNSを覗き見しているかのような縦型動画。さまざまな衣装を身に纏ったスタイリッシュなミトが代わる代わる映し出される映像など、ミトのカリスマインフルエンサーぶりが窺えると同時に、イベント会場で観客が全員ミトのお面を付けて踊っている映像など、日常にミトがあふれ出す様子が描かれる狂気を感じる映像となっています。また、4種のティザー・ヴィジュアルは、「ディープフェイクアプリ」によって日本中の至る所にミトの顔があふれ出すという本作の設定にちなみ、カメラアプリ「SNOW(スノー)」のAIアバター機能を使って主人公ミトをクリエイト。リアルでもあり、虚構の存在とも言えるインフルエンサー“ミトヤマネ”の世界観を表現しています。
なお、映画公開を記念して、アパレルショップ「WEGO」が展開している「WEGO放課後アート部」と『#ミトヤマネ』がコラボ。映画のテーマでもある、“SNSの光と影”とミトヤマネをイメージしたイラスト募集コンテストが開催されます。受賞作品はWEGOにおいて作品展示会に出展され、イラストをプリントしたTシャツの販売も実施されるとのこと。玉城ティナと宮崎大祐監督も特別審査員として参加が決定しています。
[コメント]ミトヤマネは透明なのにけばけばしくて無関心なのに執着にまみれていて、私がいつも日々演じている女の子の中のひとりでした。
彼女の日々を演じる事になんの違和感もなく、名前も肩書きも、セリフも、書いてあるままに、できるだけ監督の意向に沿えるようにしました。
スクリーンの中で彼女をできるだけ記号のまま表せていたら、今この映画を作る意味があったのかな、なんて思っています。
インターネットに顔を載せないように、なんてもうお母さんに言われません。私の分身はもうインターネットに散らばっています。
彼女の考えてる事を何ひとつ理解できなくても演じられるであろう自分も少しこわいですが、ぜひ劇場で観ていただけると嬉しいです。――玉城ティナ思えばわたしはいままでずっと境界を越える表現に魅了されてきました。故郷の街の中にあるアメリカとの国境を越える旅はやがてシンガポールとの国境を越え、大阪では自己と他者の境界を越えていきました。しかしここ数年、それよりもずっと早いペースで世界の境界は取り払われはじめました。では、さらに加速が進み、すべての境界が取り払われたあとの、その先にある消失点には一体何があるのだろう。そんな疑問から生まれたのがこの映画です。たった78分で自分の中のなにかが決定的に変わってしまう、そんな映画体験をお約束いたします。是非とも劇場で観て聴いてみてください。――宮崎大祐監督©︎2023「#ミトヤマネ」製作委員会