パリ社交界を舞台に、高級娼婦ヴィオレッタの愛と哀しい運命を描いた
ヴェルディの『椿姫』。この名作オペラが、5月16日(木)から5月29日(水)まで東京・新国立劇場オペラパレスで上演されます。ヴィオレッタを演じるのは、2022年の公演で同役を務め絶賛された中村恵理。アルフレードは、イタリアの新星リッカルド・デッラ・シュッカが演じます。託児室の利用が可能な日や、バックステージツアーが実施される日もあり。詳細は新国立劇場のウェブサイトをご覧ください。
『椿姫』は、
アレクサンドル・デュマ・フィスが高級娼婦マリー・デュプレシをモデルに書いた戯曲『椿の花を持つ女』が原作のオペラ。ヴェルディは同時代に生きる女性をヒロインに据え、感情表現に重きを置いた斬新なオペラを誕生させました。ガラ・コンサートの定番曲としておなじみの「乾杯の歌」をはじめ、悲劇を予兆する前奏曲、ヴィオレッタの超絶技巧のアリア「ああ、そは彼の人か〜花から花へ」、ジェルモンの「プロヴァンスの海と陸」といった多くの人気曲を聴くことができます。演出のヴァンサン・ブサールは色彩にこだわる洗練された舞台に定評があり、2015年の初演ではその美的センスを発揮すると同時に、鏡を効果的に用いて心象風景を描出し、男性社会で誇り高く生きる女性の姿を印象付けました。
新国立劇場のYouTubeチャンネルでは、2019年上演時のダイジェスト映像が公開されています(ヴィオレッタ役はミルト・パパタナシュ)。