1986年のTVドラマ放映開始から38年。あまりの人気ぶりに数多くの社会現象を巻き起こし、ドラマ&映画史上において伝説を作った『
あぶない刑事』シリーズ。軽妙なトークと激しいアクション、他の刑事ドラマとは一線を画すオリジナルな世界観で数多くのファンを魅了し愛され続けてきた“あぶ刑事”が、2016年の映画『
さらば あぶない刑事』から8年の時を経て、映画『帰ってきた あぶない刑事』として5月24日(金)にスクリーンに復活します。主演は勿論、
舘ひろしと
柴田恭兵。「さらば」から月日が経っても健在のダンディさとセクシーさで、未だ色あせない“あぶ刑事”の世界観を見せつけます。さらに、
浅野温子、
仲村トオルといったお馴染みのメンバーに加え、ヒロインには
土屋太鳳を迎え、ド派手にスタイリッシュにパワーアップした“あぶ刑事”が令和に蘇ります。
定年退職して刑事を引退し、ニュージーランドで探偵として第二の人生をスタートさせたタカ(舘ひろし)&ユージ(柴田恭兵)。8年後、ニュージーランドで警官と問題を起こして探偵の免許を剥奪され“出禁”となった2人は、ふたたびヨコハマに戻り、探偵事務所を開業します。記念すべき依頼人第一号としてタカ&ユージの前に現れたのは、ふたりの娘!? かもしれない彩夏(土屋太鳳)という女性でした。母の夏子を探して欲しいという依頼を引き受け捜索する中で、危険な香りが2人を待ち受けます。チャイニーズマフィア、謎の美女、元銀星会組長の息子が企む横浜新カジノ構想……。探偵としてのふたりのショータイムが始まります。
この度、神奈川・KT Zepp Yokohamaにて、本作の公開を記念した『あぶない刑事』スペシャルフィルムコンサートが実施されました。
[スペシャルフィルムコンサート・レポート] 本作の公開を記念して行われた『あぶない刑事』スペシャルフィルムコンサート。満席となった会場には多くの「あぶ刑事」ファンが駆けつけ、何年経っても変わらない人気ぶりを裏付けていた。いよいよ公演が始まると、記念すべき一曲目として演奏されたのは、お馴染みの「あぶない刑事」メインテーマ。一曲目から観客の熱量が一気に高まる中、演奏終了後には町田透役を演じた仲村トオルが映像ナビゲーターとしてスクリーンに登場。映像は今回のコンサート用に事前収録されたもので、「あぶ刑事」や最新作への想いを交えながら挨拶し、立て続けに演奏がスタートするかと思いきや、ステージ袖から仲村の姿が現れる!開演早々この思わぬサプライズに客席からはどよめきと大きな歓声が沸き起こる中、仲村は「横浜港署“三代目”捜査課長、町田透役の仲村トオルです。…来ちゃいました。なぜ来ちゃったかというと、あの二人が帰ってきちゃうからです。鷹山先輩と大下先輩が5月24日に帰ってきちゃいます。なんで帰ってきちゃうのか、それはみなさんの責任です。『あぶ刑事』が大好きなみなさんの心の声が届いてしまって、もう調子に乗って帰ってきちゃいます」と挨拶。さらに「僕はいつからかみなさんのことを心の中で“レパード”と呼んでいました。タカとユージを乗せるやつ。でもお願いがあります。今日は“セフィーロ”と呼ばせてください。町田透を乗せてください。“セフィーロ”と呼んでもいいかな?」とユーモアを交えながら観客とやり取りする場面も見られ、演奏開始前から会場の熱気を高めていた。
そして早速仲村から“あぶデカ”スペシャルバンドが紹介され、仲村による「イッツショータイム!」の掛け声でいよいよライブがスタート。まずは『On The Run』が披露されると、その後もTVドラマ第1〜2シリーズから名場面を映し出した特別映像とともに、『Bacon, Ham & scramble egg』『My love & My lover』『You’re Gonna Lose』とお馴染みの曲が演奏され、会場が一気に熱気で包まれていく。演奏後には仲村が再登場。仲村はドラマシリーズの貴重な映像が流れていたことに触れ、「今見てみると港署のメンバーはいい意味でバラバラですよね。個性的というか、似ている人が誰一人もいないという…。よくキャスティングしたなと」と振り返り、会場の笑いを誘った。中でも「あぶ刑事」が始まって最もキャラクターが大きく変化した登場人物として、ベンガルが演じた“落としのナカさん”こと田中文男の名前を挙げる仲村。「1話なんてほぼセリフがなかったけれど、後半になっていくにつれて、近藤課長に“お前はあの女の何を取り調べていたのか”と聞かれて、“バスト・ウエスト・ヒップのサイズ”なんて絶対今ならストップがかかるようなアドリブを飛ばしていましたからね」と当時の貴重なエピソードを証言する場面も。そんな当時の撮影現場について仲村は「本当に無茶苦茶」と表現。「舘さんなんて、一般市民の了承を得ずに(市民の)バイクを借りちゃうというシーンもありましたが(笑)舘さんのバイクの技術、恭兵さんの車の技術、そしてみなさんの覚悟と気合いもあって、「あぶ刑事」があるという…。横浜の街で本当に自由にやらせてもらっていましたね」と感慨深い様子で語っていた。
その後も『Firecracker』『冷たい太陽』『So fine』『Trash』といった人気楽曲が次々と披露され盛り上がりを見せる中、まず一人目のゲストヴォーカルとして登場したのは、本作で挿入歌を担当するシンガーソングライターのロザリーナ。
ロザリーナが担当する楽曲『no plan』が流れるのは、タカ(舘ひろし)&ユージ(柴田恭兵)と彩夏(土屋太鳳)が車で疾走する場面。楽曲提供にあたりいくつか候補の曲があったというが、ロザリーナは「今回このようなお話をいただいて、何曲もデモを作っていて。自分の中でもこの曲が決まるのではというのがあったのですが、その曲ではなく、まさかの『no plan』だったんですよね。『no plan』も友達とか仲間についての曲なので、「あぶ刑事」の相棒感というか、そういうところは合うのかな」と語り、笑顔を見せた。
そんな『no plan』について、仲村も「僕、38年前の『あぶ刑事』の映像を見ながらこの曲を聴いたらすごく切なくなってしまって…。なんだろうと思っていたんですけど……、(語るのは)ここまでにしておきます(笑)キュンキュンしてしまいました」と溢れんばかりの想いを抑えながらも魅力を熱弁していた。そしてコンサートでは、『no plan』『where do you go from here』の二曲を披露。その力強い歌声と彼女の圧倒的な表現力で、会場に集まったファンを魅了した。
ライブの中盤に差し掛かるところで登場したのは、二人目のゲストボーカル、SING LIKE TALKINGの佐藤竹善。SING LIKE TALKINGは映画「もっともあぶない刑事」で初めて挿入歌『On the crazy street』を提供し、その後も「あぶない刑事フォーエヴァー」でもオープニングテーマを担当。そんな「あぶ刑事」と縁の深いアーティストの一人である佐藤は、『On the crazy street』『Firecracker』と立て続けで2曲を披露。会場を盛り上げていた佐藤だが、MCでは「あぶ刑事」との出会いについて振り返る。「僕が田舎から東京に出てきて、横浜に最初住んでいたんですね。それが1982年。そこからこの辺り(会場となったみなとみらい周辺)はずっと遊び場でした。その4年後、『あぶない刑事』のドラマが始まり、さらにその2年後には僕がプロのミュージシャンになれて。そしてその1年後、『On the crazy street』が『あぶない刑事』とコラボできて…。僕にとっては感慨深い出来事でしたね」としみじみと振り返っていた。
次々とスペシャルなゲストヴォーカルたちが会場を沸かせていく中、いよいよ「あぶ刑事」を象徴する人気楽曲の演奏も!柴田恭兵演じるユージのスタンディがステージに登場すると、“ユージ走り”のテーマソングでもあり、挿入歌としても大ヒットを記録した柴田恭兵による楽曲『RUNNING SHOT』、『TRASH』の演奏に突入。会場の熱量もさらに上昇していく中、演奏後には仲村が「いまだにしょっちゅう思い出す話があるんですが…」と柴田との思い出を語り始める「『あぶない刑事』の撮影が始まった頃、時々僕が運転する車の助手席に柴田さんを乗せて現場に向かうことがあったんですね。高速道路のカーブで僕がスピードを上げて走っていたら、恭兵さんに“アクセルばっかり踏むなよ、カーブの向こう側に渋滞の一番後ろの車が止まっているかもしれないぞ”と言われて…。もしかすると、“アクセルを踏んでいるだけではダメ。ブレーキも大事だし、ハンドリングも大事だし、もっと大事なのはその先に何かがあることに対する想像力だ”と言われているのかなと」と振り返る仲村。「そんな感じで、38年間、舘さんも柴田さんも、(胸をたたいて)ここにいてくれている気がしますね」と二人との絆を滲ませる場面も。
そして終盤では三人目のゲストヴォーカルとして歌心りえが登場し、『FOOL FOR LOVE』の歌唱が行われ、会場全体が一気にムーディな雰囲気に包まれていく中、ついにコンサートはエンディングに。最後に披露されるのは、もちろんタカこと舘ひろしによる楽曲。タカのスタンディがステージに登場すると、舘について想いを明かす仲村。「舘さんは僕が乗っている船が今どこにいるのか、どこに進めていけばいいのか、灯台のように照らしてくれる人なんですよね。人は老いていくものですが、でもそれは人生の下り坂を進むわけではない。魅力は輝き続けることができる。38年間、僕の進むべき道を照らし続けてくれるような方ですね。本当はベタ褒めするなと言われていたんですが…(笑)」と熱い言葉で溢れんばかりのリスペクトを吐露していた。
そしてついに本作のエンディングテーマにもなっている『翼を拡げて』、「あぶ刑事」の真骨頂とも言える名曲中の名曲『冷たい太陽』、そしてラストにふさわしい「さらば あぶない刑事」のテーマ『LONG GOOD-BYE』の三曲の演奏がスタート。待ちに待った不動の人気曲の演奏が始まると、会場のボルテージも最高潮に!
そして会場からは今宵のステージを盛り上げたゲストヴォーカル、バンドメンバーたちに惜しみない拍手が送られ、コンサートが締めくくられるかと思いきや、最後に大きなサプライズが!「実はこの会場に駆けつけてくださった方がおりますので、ご登場願いましょう!」という仲村の呼び声とともに舘ひろしが登場!
会場からは割れんばかりの歓声と大きな拍手が巻き起こり、客席から身を乗り出すほど舘の登場に興奮する観客も見られる中、舘は客席に向かって手を振り笑顔を見せる。そんな舘に対し、仲村が「何かないですか?メッセージなり、何か…」と問いかけると、舘は即座に「ないです!」と早々にジョークを飛ばし場内の笑いを誘うが、モニターでコンサートの様子を見ていたそうで、「トオル、なんだってできるねお前!すごいよ、司会もできるんだね。才能豊かなんですよ」と仲村の活躍を大絶賛。仲村は謙遜しつつも「これはいくら“キャッチボール”だと言っても“ドッヂボール”をしてくる人たちに鍛えられましたから」と返し、長年培ってきた阿吽の呼吸でやり取りを見せていた。
そして最後には映画について舘が「本当に面白いので、ぜひ観てください」とアピールすると、仲村も「5月24日より全国公開です。是非是非、何回も何回も劇場へ足を運んでいただけると嬉しいです!今日は本当にありがとうございました」と力強く語りかけ、最後まで会場の熱気は冷めやらぬ中、サプライズ尽くしの公演は幕を閉じた。
また、好評につき『あぶない刑事』スペシャルフィルムコンサートは5月26日(日)に追加公演の実施も決定!26日(日)の映像ナビゲーターは山路瞳役を演じた長谷部香苗が担当する。コンサートの詳細・好評発売中のチケット購入方法は公式サイトをご確認ください。 ©2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会