東京都および東京芸術劇場は、2025年11月のデフリンピックの開催に合わせて、東京2020パラリンピック開会式のキャスト・スタッフが集い、新たな仲間を加えて創作する舞台『TRAIN TRAIN TRAIN』を上演します。11月16日(土)に東京・アーバンドック ららぽーと豊洲で行なわれた、デフリンピック1年前記念イベント「TOKYO FORWARD 2025 東京2025デフリンピック1 Year To Go!」では、2025年11月下旬に東京・池袋 東京芸術劇場 プレイハウスで予定されている公演に向けトークショーが開催され、演出・振付の
森山開次、スペシャル・アンバサダーの
ウォーリー木下、アクセシビリティディレクターの栗栖良依、2020パラリンピック開会式に出演した
はるな愛が登壇。東京2020パラリンピック開会式を振り返りながら、2025年に受け継がれるレガシーと、新創作のためのオーディションや作品への期待について語りました。
森山は2020パラリンピックの後、次の企画に向けてSLの絵を描きました。「パラ開会式直後に、このまま終わらせてはいけないと思い、次にできることは何か、ウォーリーさんや栗栖さんと話し合いました。飛行機の後は電車だ!とすぐにSLの絵を描き始めて、みんなで舞台の実現を目指していました。数年経ってこの企画が実を結び繋がったことが本当に嬉しくて」(森山)。その絵を見た「開次さんは絵に物語を載せてパラ開会式の時の感情をきちんと分析していて、なんて素敵な絵なんだろうと僕はめちゃくちゃ感動しました」と心を動かされ、『TRAIN TRAIN TRAIN』は実現に向けて動き始めました。
はるなは「パラ開会式の時(デフパフォーマーと共演して)障害に関係なく色んなことが言い合える環境がそこにあって、それが心地よくて。音楽が聞こえない人と一緒に合図を決めたり。その感じがもっと社会に広がったらいいなって、毎日練習に行くのが楽しくて、いろんな発見がいっぱいあったんです。開会式は色んな個性が光るショーだったと思っているんですが、来年それがまた味わえるんだと思うと、すごく楽しみです」と期待を寄せ、栗栖は「2020東京大会のレガシーをデフリンピック、そしてトレインに繋げて、さらにそれぞれ街の中に、東京中、またはそこから全世界へと広げていくというのが私たちの願いだと思うので、ぜひみなさん列車に乗った一員のつもりで一年間見守ってください」とコメントしました。
舞台『TRAIN TRAIN TRAIN』は、東京都が世界陸上とデフリンピックが開催される2025年に向けて実施する3つのアートプロジェクト「TOKYO FORWARD 2025 文化プログラム」の一つ。“Train”をモチーフに、車いすの少女が不思議なSLと旅をする冒険譚を身体表現、音楽、言葉を用いて描く新作ダンス公演です。音楽は、東京2020パラリンピック開会式で「パラ楽団」を指揮した
蓮沼執太が担当します。
出演者のオーディションは12月9日(月)まで応募者を受付中。障害の有無にかかわらず、応募条件に適う方ならどなたでも応募いただけます。応募資格等、詳細はウェブサイトをご覧ください。
©2021 森山開次