日本のホームドラマの礎を築いた不世出の脚本家、
向田邦子の最高傑作として名高いドラマ・シリーズを、
是枝裕和の監督・脚色のもと、四姉妹役に
宮沢りえ、
尾野真千子、
蒼井優、
広瀬すずを迎えてリメイクしたNetflixシリーズ『阿修羅のごとく』。1月9日(木)より配信がスタートし、原作ドラマ好きからも絶賛の声が上がるなど大きな反響を呼ぶ中、超豪華四姉妹の“唯一無二の絆”感じるスペシャル・インタビュー映像&オフショットが公開されました。
かつて新人時代に向田邦子とともに仕事をしたプロデューサー
八木康夫が企画し、向田を最も尊敬し一番影響を受けたと繰り返し語ってきた世界的名匠、是枝裕和の監督・脚色。人間の本質を突く普遍的なテーマを備えた名作ドラマを現代版ホームドラマとして蘇らせた現代版『阿修羅のごとく』。
SNS上では、配信直後から「全7話観了。最後まで面白かった!最高のドラマでした。阿修羅のごとく人はさまざまな顔を持っていて使い分けている、それが人間臭さであり魅力です」「オリジナルを綺麗にトレースするような序盤から、徐々に是枝裕和色に染まっていく見事なリメイク。やや現代的にアップデートされた男たちと、艶やかさとしたたかさを増した四姉妹に、今あらためてこのドラマが撮られる事の意義を感じる」と老若男女問わず反響が寄せられています。
さらに、作家・翻訳家の頭木弘樹は「嫉妬と情愛、昔と今、男と女、さまざまな相反する要素が見事に絡み合って、向田邦子×是枝裕和の新しい世界が始まった嬉しさ!」とコメントし、フードライター・コラムニストの白央篤司は「とある有名なシーンで、明らかな演出の違いがあり。見ていて、“うーん、オノマチ巻子ならこれがしっくりくるなあ……!”と唸ってしまった。加藤治子演じた長女は宮沢りえ、いしだあゆみ演じた三女が蒼井優、風吹ジュン演じた四女は広瀬すず。いずれも『これ、やりがいある!』と燃えているのが伝わってきた」と新たな四姉妹の演技を称賛。
また、小説家の
小路幸也は「あの時代の、ある意味ではありふれた〈家族の風景〉を濃密に切り取って見せた名作ドラマ。それを、緻密な演出と過ぎるほどの濃密な舞台を作り上げて名優たちを競演、どころか饗宴のようにさせて展開した圧倒的な〈昭和時代劇〉。いやもう、ただただやられました。感服です」とコメントするなど、原作ドラマをリアルに視聴していた世代からも、是枝裕和監督が令和の時代に新たに生み出した現代版『阿修羅のごとく』へ絶賛コメントが相次いで寄せられています。
今回到着したスペシャル映像では、初公開となる本編シーンや貴重なクランクアップ映像もふんだんに交えつつ、物語の軸となる、竹沢家四姉妹の長女・綱子(宮沢りえ)、次女・巻子(尾野真千子)、三女・滝子(蒼井優)、四女・咲子(広瀬すず)の4人が、それぞれの役作りや是枝監督が向田邦子の原作を脚色した新たな脚本へのリスペクト、そして四姉妹に対する“特別な想い”などを語り合う贅沢な内容。
改めて本作の魅力について、宮沢は「最初に阿修羅のごとくが作品として出来上がった時と今はだいぶ時代が変化していて、当時はそれぞれが持つ葛藤や個性だったり、そういうものが晒されることなく生きていた時代なんだなって。みんなが秘密を持っていて、でも家族として日常を過ごしているっていう、すごく向田さんっぽいなって思いますね」と語り、また、印象的なシーンを問われた尾野は「せーので合わせていないのに、綱子お姉さん(宮沢)がセリフを言ったら自然とみんなで“おかえり〜!”と言ったシーンは鳥肌が立った。本当に練習とかじゃなくて、みんなから自然に出ちゃった言葉みたいな」と明かしており、この4人でしか実現し得なかったであろう本シーンは間違いなく必見です。
四姉妹の中でも特にぶつかり合うことが多かった三女・滝子(蒼井)と四女・咲子(広瀬)において、蒼井は「本当に咲子のことが嫌いなんですけど(笑)、でも自分以外の人が咲子に意地悪するのはどうしても許せなくて、どっかですっごい嫌なのにすっごい甘えているところもあって」と、姉妹故の簡単には言い表すことのできない特別な関係性を振り返り、それに対し広瀬も「常に対立はしているのに、最後の滝ちゃん(蒼井)だから話せる距離感というか、“姉妹”っていう絆はやっぱり崩れないものなんだなと」と、自身も姉妹だからこそ共感できたと語りました。
また、本作で出会えた四姉妹という関係性において、4人は同様に唯一無二の“特別な絆”が生まれたと振り返ります。初公開となるクランクアップ時のメイキング映像では、サプライズで駆け付けた蒼井と広瀬に驚きつつ、宮沢と尾野が涙する仲睦まじいシーンも。宮沢は「本当の妹かなと錯覚してしまうくらい愛おしくて、それが四カ月間どんどん深まっていって、妹たちという“仲間”に出会えたことは宝物だなと思います」。続く尾野も「そのシーンにいなくても会いたくなったり、こういう感情を持てたのは初めてかもしれない。だから本当の姉妹のような、どこかで私たち繋がったんじゃないかなと思える人たちと巡り合えました」と溢れる想いをコメント。
蒼井も「演じていても演じていなくても大好きな4人です。みんなで同じ温度で立ち向かえている感じがして、あんなメンバーの中に入るのは緊張したんですけど、安心感がありました」。そして広瀬も「本人たちの関係性というか、温度がこんなに映るんだって思いました。私が言うのは大変失礼ですけど、お三方への敬語の使い方すらしっくりこないくらい(笑)、お姉ちゃんでいてくれたし、家族でいてくれました」と、この作品がどれほど自身にとって特別な存在となっているか、それぞれの想いを明かしています。
なお、あわせて、映像でも収められているクランクアップ時のオフショット、さらには四姉妹の晴れやかな笑顔溢れる1枚や、是枝監督と姉妹の撮影中のメイキングカットもあわせて公開されています。
[コメント]悲劇と喜劇、凍りつくような鋭さと炭火のような温かさ、ねっとりとあっさり、辛辣と婉曲、嫉妬と情愛、昔と今、男と女、さまざまな相反する要素が見事に絡み合って、向田邦子×是枝裕和の新しい世界が始まった嬉しさ!――頭木弘樹(作家、翻訳家)前作では八千草薫さんが演じた役。ふたりのキャラクターの違いを考えた変化だと思うのだけれど、それが納得で。とある有名なシーンで、明らかな演出の違いがあり。見ていて、“うーん、オノマチ巻子ならこれがしっくりくるなあ……!”と唸ってしまった。加藤治子演じた長女は宮沢りえ、いしだあゆみ演じた三女が蒼井優、風吹ジュン演じた四女は広瀬すず。いずれも「これ、やりがいある!」と燃えているのが伝わってきた――白央篤司(フードライター・コラムニスト)あの時代の、ある意味ではありふれた〈家族の風景〉を濃密に切り取って見せた名作ドラマ。それを、緻密な演出と過ぎるほどの濃密な舞台を作り上げて名優たちを競演、どころか饗宴のようにさせて展開した圧倒的な〈昭和時代劇〉。いやもう、ただただやられました。感服です。個人的には本木さんに乾杯を。――小路幸也(小説家)