解散がバンドの終わり、とは限らない。挫折、自由、未練、挑戦、後悔……放った光が強烈なほど、その影は濃く尾は長くなります。ミュージシャンたち(おそらくファンも)はその後、それぞれの想いを胸に、人生を生きていくのです。
生前、
東京少年のギター
TESSHIIからのバトンを受けた
笹野みちるは、東京少年の落とし前をつけに走りきります。デビュー当時から、その世界観を共に作った監督・
岩井俊二は、その最後の軌跡を見届けたいと思いました。新曲MVに記録された、ひとつのバンドの終い方。東京少年というバンドの音終え。
1988年にデビューしたバンド、東京少年。1991年の解散以降、メンバーのべース中村英夫(中村コメタロー)とキーボード水上聡が逝去。2024年8月、余命宣告を受けたギターのTESSHII(手代木克仁)がヴォーカルの笹野みちるに声をかけ爆誕したのが西東京少年(他のメンバーに東京少年の初代プロデュ―サーの
ホッピー神山、東京少年サポートメンバーだったドラムの
TOSHI NAGAI(永井利光)、
京都町内会バンドほかで笹野とユニットを組むベースの
有田さとこ)です。
TESSHIIの体調が芳しくないなか、2024年11月4日、“ALL「東京少年」セトリ”による〈西東京少年LIVE〉を吉祥寺MANDA-LA2で行いました。そのライヴがTESSHII最後の演奏に――。
その奇跡のライヴ音源&映像(岩井俊二監修)を編集した『西東京少年Live in 吉祥寺』「Limited Edition[完全限定版]」(CD+Blu-ray+ブックレットほか)を、3月22日(土)吉祥寺Star Pine's Cafeでの〈西東京少年 FINAL STAGE in 吉祥寺〉でレコ発するため、パッケージ制作のクラウドファンディングをCAMPFIREにて行います。