モデルで俳優の
菊地姫奈が主演を務め、
宮崎大祐が監督を務める映画『V. MARIA』(読み: ヴィイマリア)がヴィジュアル系バンドの聖地である老舗ライヴハウス目黒鹿鳴館で撮影を行ったことが発表されています。併せて、
藤重政孝、
サヘル・ローズ、
佐藤流司、
藤田朋子、そして
BugLug、Azavanaなど注目のヴィジュアル系バンドメンバーらも多数参加することが明らかとなり、目黒にある唯一の老舗名画座目黒シネマにて4月1日(火)より2週間限定にて劇場公開されるとことが決定しています。
本作は、創立30周年を迎えた制作プロダクションのメディアミックス・ジャパン(MMJ)の新たなるチャレンジとして、20〜30代の若手写真を対象に劇場用映画企画のプロデュースの機会を与えるプロジェクト「M CINEMA」の第1弾。子どもの頃からヴィジュアル系バンドを追っかけ、現在もバンギャ活動を行う小澤プロデューサーが、「現在元気のないヴィジュアル系シーンを盛り上げたい!」と発案。主人公の女子高生・マリアが、亡き母がヴィジュアル系バンドが好きなバンギャルだったと知り、母が残した遺品からヴィジュアル系バンドという存在に出会い、楽曲やヴィジュアル系カルチャーに興味を持っていく中で、亡き母の軌跡をたどりながら自己を見つめ、成長していく姿が描かれます。
マリアが訪れるライヴの演奏シーンの中には、入居するビルの老朽化により移転が決まっていた老舗ライヴハウス・目黒鹿鳴館で撮影。本作は同所で最後に撮影された映画となります。目黒鹿鳴館は、1980年にオープン。オープン初期は
米米CLUBや
THE MODSの他、ジャパニーズメタルのレジェンド 的存在
44MAGNUM、
DEAD ENDの活動拠点としてメタルブームを牽引。90年代には
LUNA SEAや
GLAYを初めてする数々のヴィジュアル系バンドを輩出し、聖地として伝説を生み出してきました。
店長のPEPEは、「目黒鹿鳴館、この場所での営業は先日終了となりました。1980年に日本のROCKを支え、日本のROCKのハードな部分を進化させたジャパメタシーンを共に創り、後のV系シーンのサポートを出来たと自負しております。現在では以前の様な活気とまでは行かないと感じるほどバンドの数が減ってしまった感は否めませんが、逆に篩にかけられて良質なバンドのみが活動が許される的なイメージです。昔の熱くめちゃくちゃな時代をもう一度体験したいので、現在進行形のベテラン勢も若手もやりたい事を忖度抜きでやり倒して欲しいです。鹿鳴館は新天地でも魂は変わりませんので今後とも宜しくお願い申し上げます」とコメント。劇中では懐かしの90年代ヴィジュアル系バンドのCDやポスター、グッズ、バンギャルたちの姿も登場するなど、ヴィジュアル系バンドへの熱い想いとリスペクト、そして、愛が詰まっています。
また、“目黒”繋がりということで、「目黒シネマ」にて4月1日(火)より2週間限定で劇場公開されることが決定。目黒鹿鳴館と同じく権之助坂にある目黒シネマは、前身の劇場からリニューアルをして1975年に開館。そんな目黒で唯一の老舗名画座は、今年で開館50周年。通常は二番館として興行をしている中、異例の新作映画の封切りで節目を迎えます。佐藤支配人は「目黒といえばサンマ。この認知が覆される日がやってまいりました。目黒鹿鳴館さんとこのような形でコラボレーションさせていただくことができ、同じ地でエンタメを発信してきた身として大変光栄です。目黒×ビジュアル系バンドで、この地の新たな顔を魅せます」とコメント、興行に期待を寄せます。
併せて、菊地以外の追加キャスト情報も公開。マリアが出逢う謎の元ヴィジュアル系バンドマン・カナタに藤重政孝、マリアの母・友人で30年以上ライヴハウスに通うバンギャル・恭子をサヘル・ローズ、マリアの祖母・幹枝を藤田朋子が演じます。公開された場面写真には、バンギャルの恰好に身を包むマリアの姿などが収められています。