この度、新しい地図と日本財団が共同で運営する『LOVE POCKET FUND』(愛のポケット基金)の令和6年能登半島地震支援プロジェクト第5弾として、震災・豪雨で甚大な被害が出た輪島市街地の中心に「コミュニティBASEうるしはら(仮称)」を開設するため、1億3,105万7,301円の支援が決定しました。
昨年1月に発生した令和6年能登半島地震、そして9月に発生した令和6年奥能登豪雨の甚大な被害を受け、LOVE POCKET FUNDでは、被災された方々の命が脅かされることがないよう、そして一日でも早く元の暮らしを取り戻せるよう、継続的な支援活動を行ってまいりました。
しかしながら、現地の方々の多くは未だに安心できる生活環境を取り戻すことができていません。特に、地震と豪雨の二重被害が深刻な輪島市などでは少子高齢化が進んでいたうえに、医療体制まで大きなダメージを受けてしまい、仮設住宅で孤立しがちな高齢者など、リスクが高い方々の災害関連死などの二次被害の危険性が高まっています。
[輪島市の被災状況]・震災・豪雨による被害: 地震による死者が181人・負傷者は516人。豪雨でも11人が死亡。地震で6,244棟、豪雨で544棟の家屋が全半壊(すべて2025年1月21日時点)。また輪島朝市エリアでは約240棟の建物が火災により焼失。2,897棟の仮設住宅で輪島市民の方々が生活をしている(2024年12月24日時点)。
・医療体制へのダメージ: 地震後、輪島市を含む奥能登地域の4つの公立病院では、病床数が538床から240床に減少し、看護師計約60人が、家族と避難を迫られるなどして24年3月末までに離職した。
・災害関連死: 輪島市だけですでに80名の方が災害関連死として認定されている(2024年12月24日時点)。 このように逼迫している現地の医療体制を補完し、特に災害関連死の危険などがある高齢者の方々を支え、さらには輪島市街地全体の復興に寄与するため、この度LOVE POCKET FUNDでは、第5弾支援として「コミュニティBASEうるしはら(仮称)」の開設を支援することといたしました。
「コミュニティBASEうるしはら(仮称)」は、高齢者を中心とするあらゆる世代の地域住民、復興を支援する関係者、そして医療関係者らが日常的に訪れ交流できる、輪島市河井町の交流拠点です。
復興のために住民の方が譲渡してくださった民家を、隣接する総合診療クリニック「ごちゃまるクリニック」の地域ケア活動を発展させた「一般社団法人ごちゃらあと」が改築し、運営していきます。拠点開設の工事は今年春頃開始され、年内に竣工・運営開始する予定です。
この拠点は特に震災・豪雨の被害がどちらも大きい輪島市街地の中心に開設され、周辺の仮設住宅からもバスや徒歩でアクセスしやすい立地です。お茶会や季節のワークショップなど、ご高齢の方でも気軽に立ち寄れる場づくりを通じて、クリニックの医療関係者をはじめとした多職種連携や、周辺住民が互いの近況を気に掛け合える状態が生まれ、結果として孤立による健康状態の悪化や災害関連死を未然に防ぐことにもつながります。
今回の支援は、新たな施設の開設というLOVE POCKET FUNDとして初めての大型支援となります。また助成を実施する日本財団としても規模の大きな事業ですが、震災直後から支援活動を展開する同財団から見て輪島市街地の被災状況・医療体制の衰退が著しく、エリア全体の住民が医療・福祉という枠組みだけに留まらず、気軽に集い相談できる場所が必要不可欠と判断されたことから、今回の支援の実施に至りました。
[これまでの令和6年能登半島地震支援プロジェクト]第一弾支援(1月): 循環式手洗機「WOSH」30台の設置のため、合計49,500,000円の支援を実施
第二弾支援(3月): 復興支援団体3団体3事業に対し、合計2,875,000円の支援を実施
第三弾支援(9月): 復興支援団体2団体2事業に対し、合計2,598,896円の支援を実施
第四弾支援(10月): 被災したろう者の支援を目的とした1団体1事業に対し、3,990,000円の支援を実施 LOVE POCKET FUNDでは、「令和6年能登半島地震支援プロジェクト」へのご寄付の受付を今年の3月31日(月)まで受け付けています。プロジェクト終了後も、 同FUNDでは能登地域の団体と連携しながら、被災された方々に寄り添った支援を実施していきます。
さらに、能登地域の支援以外にも「生きにくさ」を抱えている方々や、子ども・地域創生に関わる支援のためのご寄付を受け付けています。
[稲垣吾郎 コメント]大変な日々をお過ごしの方々に、今回の支援を通じて、安らげる場をご提供できるようにと願っています。
これからも能登半島の皆さんに寄り添っていきたいと思います。