2025年2月15日・16日の2日間にわたり、東京ドームにて2年ぶりとなる〈ap bank fes '25 at TOKYO DOME 〜社会と暮らしと音楽と〜〉が開催されました。
〈ap bank fes〉は、気持ちのよい場所で音楽を聴きながら、環境問題を身近に考えてもらう場として、静岡県掛川市つま恋にて2005年にスタート。14回目にして初となる屋内会場東京ドームでの開催となった今年は、2023年に続いてサブタイトル「社会と暮らしと音楽と」をテーマに据え、
小林武史、
櫻井和寿を中心に結成された“Bank Band”とゲストヴォーカルとの競演、「Band Act」による多彩なライヴ・パフォーマンスだけでなく、映像とダンスパフォーマンスの競演や、さまざまな社会問題を映像と言葉にまとめた映像作品『Break1 Movie〜殻を破って』『Break2 Movie〜空になって』など、屋内会場ならではの演出表現でメッセージを伝えました。
ほかにも、能登エリアの食材を取り入れたフードを販売し、その収益を能登半島地震(2024年)の復興支援金に充当するオフィシャル・フード「kurkku kitchen for 能登 produced by ap bank & KURKKU FIELDS」や、環境に配慮したオフィシャル・グッズ、災害に備えるオリジナルの防災グッズセットの販売を行ったほか、ごみの分別回収・リサイクルの促進、来場者およびスタッフによる移動や宿泊、会場の施工から撤収に至るまでのあらゆるエネルギー使用を算出してカーボンオフセットするなど、さまざまな取り組みも行いました。
2日間にわたり、20組のトップアーティストたちが登場し、2日間で合計8万8千人が来場しました。このイベントの収益は、全額ap bankの活動資金となります。今後のap bankの活動は、随時ap bankオフィシャル・サイトで告知します。
また、〈ap bank fes '25 at TOKYO DOME 〜社会と暮らしと音楽と〜〉の配信がU-NEXTにて決定。配信の詳細は、後日発表予定。
[ライヴ・レポート]・2月15日(Day1) 会場は、2年ぶりの開催を待ち望んでいたファンで満員。期待に満ちた空気の中、大きな歓声と拍手が湧き起こりました。
アーティスト・コレクティブ「SIDE CORE」による東京の地下を探検するようなオープニング映像が正面の巨大なスクリーンに映し出され、ポエトリーダンスパフォーマンスユニット“アオイツキ”、ドラマー・玉田豊夢が登場。映像とステージが呼応しあう特別なステージに観客が魅了されるなか、アオイツキがステージの上に「25.2.15」と日付を書き、〈ap bank fes ’25〉をスタートさせました。
会場の一体感が高まったところで「Band Act」の東京スカパラダイスオーケストラが登場し『Paradise Has No Border』からスタート。お馴染みのイントロが流れると、集まった観客が一斉に立ち上がり大歓声の渦に。谷中敦は2018年ぶりに〈ap bank fes〉に参加する喜びを噛み締め「戦うように楽しんでくれよ!」という呼びかけ、ゲストヴォーカルとして呼び込んだimaseとともに『一日花』を、桜井和寿とともに『リボン』を披露しました。
『Break1 Movie〜殻を破って』が終わると櫻井ヴォーカルの『forgive』『トーキョー シティー ヒエラルキー』で、Bank Bandコーナーの第一部がスタート。Bank Band with Great Artistsとしてアイナ・ジ・エンド、imaseが登場。Bank Bandの演奏とともに、アイナ・ジ・エンドが自身の主演映画である『キリエのうた』の主題歌である『キリエ・憐れみの讃歌』を含む3曲を、imaseはTikTokに投稿した動画が再生回数2億回を超え話題となった『逃避行』など3曲を披露し、会場を盛り上げました。
続けて、〈ap bank fes〉のミューズ・Salyuが、前回のフェスの後に自身に起きた人生の節目を喜ばしく報告して、活動を始めた最初の曲である『VALON-1』を含む3曲を歌い上げた。次いでスガ シカオが登場し『Progress』と20人のダンサーとともに『午後のパレード』を披露。3曲目には、スガ シカオの呼び込みでB'zの松本孝弘がステージに上がると、驚きの歓声が会場中で巻き起こった。スガ シカオが作詞、松本孝弘が作曲をした『Real Face』(KAT-TUN)を披露し、〈ap bank fes〉ならではのコラボレーションで観客も大興奮に。その後、多様なバッググラウンドをもつメンバーが揃うパフォーマンス集団“東京QQQ”が、多様な生き様のパフォーマンスを“みんな迷子でもいい”というメッセージとともに披露した。
ステージが暗転し、Mr.Childrenが登場すると、『擬態』のイントロだけで会場を沸かせ拍手の渦に。『HANABI』や『HERO』といったヒット曲が続き、来場者たちのボルテージが最高潮に達したところで、桜井の紹介で小林武史が登場。「ap bank fesがなければできなかった、小林武史さんと出会ってなかったら生まれてなかった曲です」と、名曲『彩り』を贈りました。
『Break2 Movie〜空になって』の最後にBank Bandの『MESSAGE -メッセージ-』の歌詞が映し出された後に実際の楽曲の演奏につながるかたちでBank Band with Great Artists第二部がスタート。櫻井と同級生だという槇原敬之と、バッキングヴォーカルに徹した櫻井和寿による『超えろ。』『遠く遠く』から、『僕が一番欲しかったもの』では2番から櫻井もヴォーカルに参加。最後に名曲『どんなときも。』を演奏し、会場全体をあたたかい空気で包みました。
櫻井がB'zを呼び込むと割れんばかりの歓声と拍手で松本・稲葉がステージに。『イルミネーション』の後、「みんなの声を聴きたい」と稲葉がマイクを通さず地声でコール&レスポンスを呼び掛けた後に『Calling』の一節をアカペラで歌いそのまま曲に突入。3曲目の『ultra soul』では「hey!」の掛け声に会場全体が一丸となり客席を揺らしました。
©VERMILLION
再び櫻井がセンターに立ち、過去に6度〈ap bank fes〉に出演したKANの『50年後も』をカバー。その後つま恋の青空を想起させる『奏逢 〜Bank Bandのテーマ〜』から、Salyuを呼び込んでBank Bandの代表曲『to U』を披露。最後は、本公演に向けて小林武史作曲&プロデュース、櫻井和寿作詞によって書き下ろされた新曲『カラ』を初披露。アイナ・ジ・エンド、Salyuの2名がコーラスとして参加し、壮大なライブアレンジでお届けしました。
会場の興奮さめやらぬ中、鳴り止まない拍手の中で〈ap bank fes '25〉の1日目の幕を閉じました。・2月16日(Day2) 2日目のオープニングパフォーマンスの後はBand ActのトップバッターとしてSaucy Dogが登場。Mr.Childrenのファンを公言するドラムのゆいかは「ap bank fes に参加することができて私の夢が一つ叶いました」と感謝の想いを胸に、この特別な瞬間を味わいながら、『いつか』や『シンデレラボーイ』など6曲を披露。感情を揺さぶるライブパフォーマンスで観客を魅了しました。
続いて、同じく初登場のマカロニえんぴつは、「このap bank fesが伝えたいメッセージを僕たちも音楽で届けたい」とアニメの主題歌にもなった『然らば』や『恋人ごっこ』など6曲をエモーショナルな歌声と多彩な音色で東京ドーム全体を包み込みました。
2日目のBank Band with Great Artists第一部には、miletが登場。21年の無観客開催時に初出演をして以来の出演となるmiletは、「みなさんと一緒に楽しめるのを眠れないほど楽しみにしていた」と話し、デビュー曲『inside you』を含む3曲を披露しました。続いて登場した上白石萌音は、歌を歌い始めるきっかけになった曲として『なんでもないや(movie ver.)』を小林のピアノとストリングスのみでしっとりと歌い上げました。
初日同様、Mr.Childrenの後はBank Band『MESSAGE -メッセージ-』でBank Band with Great Artists第二部がスタート。櫻井によって呼び込まれたSuperflyは名曲『愛をこめて花束を』、そしてロックチューン『Alright!!』で圧巻の歌唱とエネルギーで東京ドームを盛り上げました。次いで登場したJUJUは「桜井さんの歌を歌わせていただきたいと思います」と櫻井とのデュエットに湧き上がる喜びを胸いっぱいに感じながら、Mr.Childrenの『くるみ』を歌い上げました。最後のGreat Artistとして登場した宮本浩次は、『今宵の月のように』『悲しみの果て』とエレファントカシマシのヒット曲を放ち、ソロ楽曲『冬の花』『ハレルヤ』でも、全身全霊を込めて熱唱。ここで宮本が「会うたびに心がポカポカするこの場所にふさわしいこの男です」と言って、バックで歌っていた櫻井をフロントに呼び込み、東京開催にふさわしい『東京協奏曲』を披露しました。
この日もラストには、milet、上白石萌音、Salyuの3名の豪華なバックコーラスとともに新曲『カラ』を演奏し、歓声が響く中〈ap bank fes '25 at TOKYO DOME 〜社会と暮らしと音楽と〜〉のステージはフィナーレを迎えました。
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