レディオヘッド、ザ・スマイルのフロントマンであるトム・ヨークと、先駆的プロデューサー、マーク・プリチャード（Mark Pritchard）がデュオとしてのデビュー・アルバム『Tall Tales』を5月9日（金）にリリースすることを発表。あわせて、新曲「THIS CONVERSATION IS MISSING YOUR VOICE」が公開されています。

　本アルバムは、2016年にWarp Recordsからリリースされたマーク・プリチャードのアルバム『Under The Sun』に収録され高い評価を得た「Beautiful People」に続く、2人にとって2度目のコラボレーションとなり、2月14日に「Back In The Game」が突如リリースされ、3月5日にはトム・ヨーク公演にマーク・プリチャードが飛び入りしたパフォーマンス映像も話題となっていたところです。

　アルバム発表と同時に公開された新曲「This Conversation Is Missing Your Voice」のMVは、本プロジェクトのヴィジュアル面を担当するアーティストのジョナサン・ザワダが手掛けています。

　近年はソロ作品やザ・スマイルの活動で注目され、昨年は全8公演SOLD OUTとなったジャパン・ツアーを含むソロ・ツアーも話題を集めたレディオヘッドのトム・ヨーク。重層的な構造でリッチなテクスチャーを持つ本作『Tall Tales』は、トム・ヨークにとってWarpからの初リリース作品となります。

　また、マーク・プリチャードは、言わずと知れたエレクトロニックミュージックの重鎮であり、ReloadやLink、そしてアンビエントテクノの傑作『76:14』を生んだトム・ミドルトンとのユニット、グローバル・コミュニケーションなどのプロジェクトで知られます。2011年にレディオヘッドの楽曲「Bloom」の2つのリミックスを発表したほか、エイフェックス・ツインやデペッシュ・モード、PJハーヴェイ、スロウダイヴなどのリミックスも手掛け、多彩なスタイルと多様な名義で活動を展開してきました。

　本作では、マーク・プリチャードがシンセサイザーのアーカイブから発掘した古い機材を駆使し、予測不能かつ実験的な音楽を完成させ、トム・ヨークは広がりのある幽玄なヴォーカルを披露し、内省的でダークなストーリーテリングを展開しています。

　そして、本作のヴィジュアル面を担当したジョナサン・ザワダは、2人にとって、3人目のメンバーとも言える存在。アナログとデジタル技術を融合させた独特のアートワークは、作品の世界観にさらなる奥行きを与えています。彼はアルバム・アートワークも手がけており、彼が制作した「Back In The Game」と「This Conversation Is Missing Your Voice」のMVは、ここ数年の間に音楽と並行して構想されてきた長編映像作品の一部を成すもの。彼のハイパーリアルなヴィジュアル世界は、有機的な要素とデジタルの境界を曖昧にし、自然の美しさを持つ不穏な風景とディストピア的な冷酷な美学とを対比させています。

　トム・ヨークの歌詞、マーク・プリチャードの先進的プロダクション、そしてザワダのヴィジュアルを通し、人類の尽きることのない「進歩」への渇望が、いったいどこへ辿り着くのかを問いかける『Tall Tales』。国内盤CDは、日本限定の特殊パッケージ・高音質UHQCD仕様となり、ボーナストラックが追加収録され、解説書と歌詞対訳が封入。その他、通常盤LP（ブラック・ヴァイナル）、スペシャル・エディションLP（ブラック・ヴァイナル / 36Pブックレット付き / ハードカーバー仕様）、スペシャル・エディションCD、デジタル / ストリーミングでリリースされます。スペシャル・エディションLPは、数量限定の日本語帯付き仕様（歌詞対訳・解説書付）でも発売されるほか、国内盤CDと日本語帯付き仕様盤スペシャル・エディションLPは、Tシャツ付きセットも発売が決定しています。









Photo by PIERRE TOUSSAINT