昨今のシティ・ポップ・リバイバルの影響を受けて、ジャパニーズ・フュージョンが再注目されていることをご存じでしょうか。
フュージョンとは、1970年代後半から80年代にかけて隆盛した音楽ジャンルで、ジャズをベースにロック、ソウル、ラテン音楽などをミックスした“ポップで聴きやすいジャズ”とでもいうべきインスト音楽のこと。フュージョンという名前が定着するまではクロスオーヴァーやジャズロックなどの呼称も使われていました。日本では腕利きのプレイヤーが中心だったため、その多くはスタジオ・ミュージシャンとしても活躍しており、シティ・ポップ・サウンドの立役者として見直されています。
近年はリアルタイムではない若いリスナーを中心に動画サイトやストリーミングサービスへのアクセスが増大しており、
CASIOPEA、
高中正義、
鳥山雄司、
NORIKI、
菊池ひみこなどは海外の音楽ファンからも熱い注目を集めています。
このような再評価が盛り上がりつつある今だからこそ聴くべきジャパニーズ・フュージョンを集めたコンピレーション・アルバム『CROSSOVER CITY』が、5月21日(水)に発売されることが決定。レコード会社5社による共同企画として、5タイトルが一斉にリリースされます。
CROSSOVER CITY -Asayake-(ソニー・ミュージック)
CROSSOVER CITY -Bon Voyage-(キングレコード)
CROSSOVER CITY -Mint Breeze-(ユニバーサル ミュージック)
CROSSOVER CITY -Misty Morning-(ビクターエンタテインメント)
CROSSOVER CITY -Park Avenue-(日本コロムビア) 収録曲は、70年代後半から80年代にかけて発表された楽曲に特化し、高中正義、CASIOPEA、
渡辺香津美、
日野皓正、
渡辺貞夫といった音楽ファンならだれもが知っているメジャーなアーティストから、廃盤かつ未配信の隠れた傑作まで幅広くセレクト。
企画・選曲・解説を手掛けるのは、著書『「シティポップの基本」がこの100枚でわかる!』(星海社新書)が重版を重ね、TVやラジオなどのメディアにも出演する音楽ライターの栗本斉(くりもとひとし)。
今回のアートワークは、80年代的デザイン表現の先駆者でもあるグラフィックアーティスト・ステレオテニスが描き下ろしで担当。
昨今は海外の音楽ファンからも熱い注目を集めるジャパニーズ・フュージョン。リアルタイムでフュージョンを聴いてきたマニアはもちろん、新たにフュージョンを聴いてみたいという若い世代のリスナーにも対応したコンピレーションに仕上がっています。今後ますます話題になるであろうジャパニーズ・フュージョンのエッセンスを、『CROSSOVER CITY』シリーズで味わってください。