ドイツのロック・バンド、カンのベーシスト／エンジニアとして1979年に解散するまでバンドを支え続けたホルガー・シューカイ。彼のソロ作品9タイトルがリマスターされ日本盤オリジナル紙ジャケット化、さらにボーナス・トラック収録でのリイシューが決定しました。まずは『カナクシス』(PCD-22288 \2,310(税込))、『ムーヴィーズ』(PCD-22287 \2,310(税込))、『21世紀』(PCD-22282 \2,415(税込))の3作品がいずれも8月3日に発売。

　『カナクシス』はカンとしてデビューする以前に録音された、幻の1枚。後にシューカイ自身のレーベルSPOON recordsからジャケットを変えて再発されましたが、今回はオリジナル・ジャケットでの再発となるようです。カンの結成に深く関わったアメリカ人実験音楽家デヴィッド・ジョンソンも参加し、テープ・コラージュを駆使したエキゾチック絵巻。シュトックハウゼンに師事していた影響が最も色濃い作品ではないでしょうか。『ムーヴィーズ』では巨匠・故コンラッド・プランクをエンジニアに迎え、2年の歳月をかけてポップかつ実験性も失わない傑作に仕上げました。カン内部ではシューカイが孤立し始めていた時期に制作された作品ですが、カンのギタリストでシューカイの元教え子ミヒャエル・カローリと、最近ではミト(クラムボン)のソロ・アルバムへの参加で話題となったキーボードのイルミン・シュミットが参加しています。そして目下の最新作『21世紀』。シューカイがイチオシするアーティストなのか、ただただ好きで好きでたまらないのかはわかりませんが、プライベートでのパートナーでもあるU-SHEをヴォーカルに迎えた作品。現在も勢いを失わないシューカイが確認できる3タイトルとなっています。続々登場予定のホルガー・シューカイ再発シリーズ、ここ数年のカン再評価で新たにファンになった方も要チェックです！