2012年10月に米国東海岸で発生したハリケーン「サンディ」の被災地救済のため、超豪華アーティストがNYに集結、〈12.12.12 The Concert For Sandy Relief〉が米国時間12月12日、19:30から約6時間(当初予定の2時間超!)に渡ってNYマジソン・スクエア・ガーデンにて開催。今後、これだけのアーティストが集まることは二度とないのではないかとも思われるラインナップ、夢のような競演が実現しました!
オープニングにはロック界の“ボス”こと
ブルース・スプリングスティーンが登場。最新作
『レッキング・ボール』に収録され、まさにチャリティの趣旨にぴったりの“希望と夢の国”を追い続ける「ランド・オブ・ホープ・アンド・ドリームス」でスタート。途中、被災地でもあるニュージャージーの同郷の
ジョン・ボン・ジョヴィを呼び込み、代表曲「明日なき暴走」で競演。次に
ピンク・フロイドの
ロジャー・ウォーターズが登場し、名盤『ザ・ウォール』や『狂気』からのナンバーを披露。最後に
パール・ジャムの
エディ・ヴェダーを呼び込み、名曲「コンフォタブリー・ナム」を競演。
続いて登場したのはニュージャージー出身の
ボン・ジョヴィ。今度はブルース・スプリングスティーンがアコースティック・ギターを持って飛び入りし「フー・セズ・ユー・キャント・ゴー・ホーム」を競演。
イギリスから駆け付けた
エリック・クラプトンは『アンプラグド』でもおなじみ、アコースティック・ギター1本で「ノーバディ・ノウズ・ユー」を演奏し、その後フル・バンドで2曲演奏。そして、ここで先週末急遽参加を表明、アメリカでの50周年記念公演を控えた
ザ・ローリング・ストーンズが登場。「ユー・ガット・ミー・ロッキング」「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」の2曲披露しました!
地元NYの
アリシア・キーズは最新作
『ガール・オン・ファイア』からの「ブラン・ニュー・ミー」と、大ヒット曲「ノー・ワン」をピアノ一本でしっとりと、かつソウルフルに熱唱。続いて全米ツアー中のザ・フーが登場し「フー・アー・ユー」や「ピンボールの魔術師」など7曲演奏。続く
カニエ・ウェストはなんと11曲も披露!
ショーも終盤に差し掛かると、NYロングアイランド在住の
ビリー・ジョエルが登場。しばらくツアーから遠ざかっていましたが、地元ホームグラウンドともいえるMSGに戻ってきた彼を観客は大歓声で迎える。ニューヨークにまつわる「マイアミ2017」や「ニューヨークの想い」(頭でクリスマスのスタンダード“Have Yourself a Merry Little Christmas”を少し挟んで)など6曲披露。
続いて
コールド・プレイの
クリス・マーティンが登場。アコースティック・ギター1本で大ヒット曲「美しき生命」を披露すると、ここで
R.E.M.の
マイケル・スタイプを呼び込み、R.E.M.の名曲「ルージング・マイ・レリジョン」を競演。
そして、大トリは
ポール・マッカートニー! バイオリン・ベースを抱えて颯爽と登場。ザ・ビートルズのホワイト・アルバムから「ヘルター・スケルター」でスタート。ほぼ、現在の〈On The Run〉ツアーのミニ版的なセットリストを披露。最新作からの「マイ・ヴァレンタイン」では
ダイアナ・クラールがピアノで参加。
さらに一番の驚きは、事前に噂のあった
ニルヴァーナの元メンバーとポールの競演。元々は
デイヴ・グロールが「ちょっとジャムをやるので参加してもらえないか?」というお願いからはじまって急遽決まったもので、ポールがデイヴ・グロール、
クリス・ノヴォセリック、
パット・スメアを呼び込み競演、「Cut Me Some Slack」という新曲の披露も! その後『007 死ぬのは奴らだ』の主題歌「Live And Let Die」ではこれでもかというくらいの花火が炸裂し、ド派手な演出で終了。
この日の最後はハリケーン「サンディ」で活躍したヒーローたち(消防士や警察や関係者)がステージに上がって、ポールと握手。ポールが今度はアリシア・キーズを呼びこみ、アリシアがピアノに座ると、全員で「エンパイア・ステイト・オブ・マインド」を歌いあげ、夢のようなコンサートはフィナーレへ。