2003/07/03掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
お待たせしました。今週もジャズチャートニュースのお時間がやってまいりましたよ! 今週は大変な事になってます!いったい何から話せば良いのやら・・・。とにかく順番に説明しようと思います。
まずですね、先週までチャートの上位に居座り続けた
パット・メセニーと
キース・ジャレットが、トップ10はおろか、20位以下の圏外へいきなり消えてしまいました! ジャズチャートらしからぬあっけない幕切れ! ノラ・ジョーンズも今や過去の人になって、心機一転、今期のニューフェイスが顔を揃えた感があります。
まず前回の
キース・ジャレットと入れ替わって1位に初登場したのが、
ラリー・カールトンの
『サファイア・ブルー』! 技巧派ギターヒーローとしてリー・リトナーと肩を並べるフュージョン界の成功者カールトンですが、リトナー同様に、歌伴本領を発揮する彼のギターは、やはりブルースの魂が生きているからこそ。本作はカールトン初の本格ブルースプロジェクトで、言わば原点回帰のような意味も持っているのでしょうか? 彼にとっても、本作が評価された事は意味のある事に違いない!
2位に季節先取り!熱帯JAZZ楽団、3位に季節をまるで無視した暑ーいソウル爆発のファンクデュオ、
フライド・プライド。と、2位3位に日本人アーティストが並ぶのも久々!! 頼もしいかぎりです。
お馴染み、東芝のブルーノート・リイシュー・シリーズも、今回やけに大健闘。4位に
ソニー・ロリンズの
『ニューヨークス・タイム』、18位と19位に『ハーフノートのドナルド・バード』が並んで登場しました。しかしロリンズが4位? 嬉しいけど何でそんな売れてるのですか?複雑な気分です。
他に初登場は、日本での人気が高まりまくってます!
ステファーノ・ボラーニの新作
『愛の語らい』(写真)が11位。良さを認めつつも、前作『黒と褐色の幻想』のクラシックっぽいジャケットが嫌で買わなかった人も、本作のロマンティックなアートワークは購入のチャンス! もちろん内容もボサノヴァなんかも取り入れつつ、ロマンティックで聴きやすい感じになってマス。
そしてお待たせ! 日本が誇る、誇ってしかるべき長老ナベサダの新作はリチャード・ボナとの共同プロデュースで心地良いのなんの!でも15位じゃちょっと寂しいなり。寂しいと言えば、我らがテナータイタン、エリック・アレキサンダーの
『ナイトライフ・イン・トーキョー』も初登場で16位じゃ困ったもんね。デヴィッド・サンボーンがまだ売れてるからでしょうか? “サックスは1ヶ月に1枚”と決めてる輩がいるとしか思えない結果。次週に期待しましょう。
最後は20位にキース・ジャレットの超大名盤『ケルンコンサート』の再発盤が初登場。でも新作を出したのに、旧譜の方が売れてる状況って、本人としてはどうなんでしょ??