2003/09/09掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
まさかの新作を先日リリースし、世界を驚愕させたテクノの神
“クラフトワーク”ですが、その同バンドから以前に脱退し、独自の音楽性を追求し続けている男と言えば、気まぐれなテクノ男
“カール・バルトス”のこと(写真は名作
『ヨーロッパ特急』で左から2番目の男が彼)。脱退後、すぐに始めた自身のユニット
“Elektric Music”のデビュー作『エスペラント』では、ヴォコーダーがバリバリと効いたエレ・ポップを聴かせてくれたかと思えば、
ニューオーダーのバーナード・サムナーと元
ザ・スミスの
ジョニー・マーのユニット、
エレクトロニックの2nd
『レイズ・ザ・プレッシャー』にゲスト参加して「ギター・ポップもいいじゃん!」と思った後は、名前を“Electric Music”へ微妙に改名した2nd
『エレクトリック・ミュージック』にて、ギター・ポップ然したサウンドをなぜか展開。で、そうかと思えば、その後、80年代風のエレポップ・グループ
“モバイル・ホームズ”をプロデュースするなど、なかなか一筋縄ではいかない、そんな気まぐれな彼なのですが、そんな彼が、本人名義としては初めてとなるソロ・アルバム
『コミュニケーション』(SICP-473\2,520(税込))を日本でも11月6日にリリースすることになったそうです。
すでに本国ドイツではリリース済みゆえ、いくつかのサイトでは試聴が可能である今作。今回はどんな感じなのかと思い聴いてみたところ、ヴォコーダーがバリバリ効いたテクノ・ポップとなっているので、路線としてはElektric Musicの1stに近いかも? クラフトワークに比べ、かなりメロディアスな点が彼の生み出す楽曲の特徴ですが、今回もその特徴が上手く生きた作品となっている作品といえそうです。なお、日本盤には、海外盤ではネット経由で入手するボーナス・トラック2曲がCD自体に収録されているのですが、なんと、その2曲が、あのオービタルとニュー・ウェイヴ・リバイヴァルの立役者のひとり、Felix Da Housecatがそれぞれ手掛けたリミックス曲になっているので、このあたりにもテクノ・ファンは注目。もちろん、海外盤同様、収録曲「I'm The Message」のビデオ・クリップがCDエクストラとして収録されているそうので、ファンはご安心を。神の新作ももちろん興奮な逸品でしたが、今作にもかなり期待ですよ。