2003/10/17掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
マイ・ブラッディ・ヴァレンタインを世に広めるがためのレーベル“カレイドスコープ(Kaleidoscope)”を設立し、また世に衝撃を与えた
ジーザス&メリー・チェインのデビュー・シングル「アップサイド・ダウン」のプロデュースを手掛け、はたまた、あのアラン・マッギーと共にクリエイションを共同設立した、UKインディーズ・シーンを語る上では忘れることの出来ない男と言えば“ジョー・フォスター”のこと。初期テレヴィジョン・パーソナリティーズのメンバーでもあった彼は、今も引き続きアランと共にポップトーンズにて活躍中であると同時に、クリエイション時代からもそうであったように、現在は“チェリー・レコード”傘下となった自らが主催する再発レーベル“レヴ・オラ(Rev-Ola)”の運営も相変わらず行なっていて、クリエイション・レーベルの埋もれた財産とも言える名作・良作の数々を次々と復刻し続けてくれているのですが、そんななか、10月27日(UK)には、彼自身によるユニット
“スローター・ジョー(Slaughter Joe)”のベスト・アルバム
『The Very Best of Slaughter Joe:Ze Do Caixao (The Creation and Kaleidoscope sessions)』がついにリリースされることになった模様です。
この“スローター・ジョー”は、初期マイブラのEPなどをリリースしていた彼自身のレーベル“カレイドスコープ”からデビュー・シングル「アイル・フォロー・ユー・ダウン」(写真はこの曲も収録された
クリエイション・レーベルのコンピ盤)を含むアルバム『ALL AROUND MY HOBBY HORE'S HEAD』で87年にデビューし、その後は、同レーベル消滅後の90年に「アイル・フォロー〜」を含むコンピレーション的アルバム『ザ・パイド・パイパー・オブ・フィードバック』をクリエイションよりリリースしただけの、非常に短命なユニットであったものの、その凄まじきフィードバック・ギターと、ヘロヘロに甘いポップ・ソングの融合ぶりは、さすがはマイブラやジザメリを見抜いた人物によるユニットなだけあって、驚愕してしまうのは間違いない凄まじきものでした。ただ、そんな彼の作品たちも、今では国内外で廃盤状態が続いていただけに、今回の復刻は長年探し続けていたファンにとっては、まさに感動的な出来事と言って過言ではないはず。しかも、ベスト盤といえども、その短命さゆえ、このユニットが残したほとんどの楽曲が網羅されており、加えてその全てが新たにデジタル・リマスタリングし直されているそうなのだから、もう言葉に出ないくらい感動してしまっている方もきっと中にはいるのでは? 今や殆ど幻と化していた音源なだけに、まさに掘り出しものといえる今作。フィードバック・ギターに酔いしれたことのある方は是非とも手に入れてみてください! なお、収録予定曲は下記のとおりです。
・Positively Something Wild
・I Know You Rider
・Fire Engine (Studio Rehearsal)
・Sally Go Round The Roses (Studio Rehearsal)
・If I Die Before I Wake
・Napalm Girl
・Tangerine
・Great Selchie Of Skule Skerrie (Sort Of)(Studio Rehearsal)
・The Lonesome Death Of Thurston Moore
・Wild Mountain Thyme
・I'll Follow You Down
・Surely Some Of Slaughters Blues
・Fall Apart
・Napalm Girl (Version One)
・She's So Out Of Touch
・I Know You Rider (Strings Version)
・The Lonesome Death Of Thurston Moore (Live)