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レコードメーカー4社合同企画『CITY POP』は奇跡的に素晴らしい出来!

2003/11/21掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
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 昨年、発売されたガイドブック『ジャパニーズ・シティ・ポップ』(監修、木村ユタカ)と連動したCDで、大手レコードメーカー4社合同企画で誕生した画期的コンピレーション『CITY POP』が、いよいよ発売されます! 懐かしのAOR系コンピ乱発も落ち着いた所で、灯台元暗し、ソフィスティケションAORなら日本にもあるぞ!と、新旧問わず“シティポップ”をキーワードに集められたフィリーAORの数々・・・。そもそも定義も曖昧なジャンルなだけに、集められた楽曲は実にバラエティ豊か。各社共通して、未CD化、もしくは廃盤、生産中止などで入手困難な音源が収録されているので“シティポップ”の枠を考えなくとも貴重な盤になってます。4枚聴けば、ジャケットに使われた鈴木英人のイラストの如く心も体もアーバナイズ! 気分はホイチョイムービー、でもなんとなくクリスタル! この企画コンピが、ワンシーズン前に出ていれば、どんなに素敵な夏になった事か・・・。さぁ大量消費社会へLet’sトリップ!

 まず本日は先陣を切って11月26日に発売される『City Pop〜BMG Funhouse edition』(BVCK-37104 \ 2,520(税込))(写真)と、『Japanese City Popコロムビア編』(COCP-32366 \2,520(税込))の聴き所をご紹介します。

 まずBMG編は女性シンガーソングライター第1世代〜第3世代を多数収録していて、特に嬉しいのがEPOを3曲も収録している所。今回は未収録(残念)なものの、シュガー・ベイブの名曲「ダウンタウン」をカバーしたこともあるだけに、初期作品は山下達郎関連作として人気もあるはず。その達郎が編曲した「真夜中にベルが2度鳴って」も良いですが、やはりEPOと言えば1曲目の「う・ふ・ふ・ふ」が最高!

 シリア・ポールで有名な「夢で逢えたら」は多羅尾伴内、山下達郎のナイアガラコンビ編曲による吉田美奈子バージョンを収録! 山下達郎と繋げて言えば、名曲「スプリンクラー」のライブバージョンでヤケティなサックスソロを披露したブルー・コメッツの故・井上大輔さんの「I FEEL COKE」なんてのも入ってます。達郎ファミリーのキーボーディスト難波弘之のソロ「パーティ・トゥナイト」や、ユーミンの荒井由実時代からバックを支えるサックス奏者Jake H Conceptionのソロ「PURE IMAGINATION」など、スタジオミュージシャン系の収録も珍しい音源ばかり! 

 続くコロムビア編は、まず目につくのは、ハイフォニックBIG 15 With細野晴臣/「Jamaica Ginger」。こちらはニッポン放送の音楽番組「日立ミュージック・イン・ハイフォニック」の15周年を記念して製作された企画アルバムからの1曲という激レア曲。トロピカルなアレンジがいいのなんの! そして、個人的には数あるティン・パン・アレー/キャラメル・ママ系のフィメール・ヴォーカル・アルバムでは雪村いづみの『スーパー・ジェネレイション』と並ぶ最高峰の名盤だと思う、いしだあゆみの『アワーコネクション』の中から2曲も収録してくれれたのが嬉しい! ぜひCD化していただきたいものです。

 とにかく未CD化音源の多いコロムビア編、やまがたすみこ他、70年代の“BLOW UPレーベル”を持つコロムビアだけに、シティ・ポップスとして、はっきり言って全曲凄い! 編曲に大野雄二が絡む、クールな佳曲、佐藤奈々子の「サブタレニアン二人ぼっち」、エイモス・ギャレットが参加した、佐藤博の「レインボー・シー・ライン」は極上のサマーAORだし、意外や意外、サザンオールスターズのサポートギタリストで知られる斎藤誠の80年代の作品とか“盲点”をついた名曲がズラリ! 駄目だ書ききれませぬ・・・。とにかく聴くべき! 買うべきですよ!
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