ひきこもりの青年を描いた『今、僕は』(2009年)が高く評価され、異例の大ヒットを巻き起こした竹馬靖具監督の第2作目となる、映画『蜃気楼の舟』(2016年1月公開)の予告編が公開されました。映像は鳥取砂丘で撮影された風景に始まり、“囲い屋”で働き、ホームレスをモノのように扱う男(
小水たいが)と、ホームレスになった彼の父親(
田中 泯)、そして謎の男・ミツオ(
足立智充)の関係性を軸に進行し、後半にはたたみかけるような映像美によって、観るものを幻想世界へと誘います。
〈第50回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭〉や〈第26回シンガポール国際映画祭〉に正式出品された『蜃気楼の舟』。世界的なダンサーの田中 泯、テーマ曲「hwit」(
坂本龍一『out of noise』より)、黒澤 明をはじめとする巨匠たちに愛された名優・
三谷 昇、新国立劇場バレエ団のプリンシパル・小野絢子など、各界を代表する面々と共に竹馬監督が放つ、繊細かつ力強い作品です。
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■『蜃気楼の舟』
2016年1月よりアップリンクほか全国順次公開予定
[ストーリー]
東京からホームレスの老人達を連れ去り、小屋に詰め込み、世話をする代わりに、その生活保護費をピンハネすることを生業にしている若者達を“囲い屋”と呼ぶ。母を亡くし、父に捨てられた過去を持つ主人公の男は、友人に誘われたことがきっかけで、囲い屋で働いていた。ある日、それまでモノのように扱ってきたホームレスのひとりに、自らの父を発見する。男は導かれるように、浮浪者となった父を乗せ車を走らせる。現実と異世界を揺れ動くドライブの中で訪れた廃墟には、母親の幻影がさまよっていた。そして、並行して描かれる、現実と幻想の狭間を航海する一艘の舟の意味するものとは……。
[出演]
小水 たいが / 田中 泯 / 足立智充 / 小野絢子 / 竹厚 綾 / 川瀬陽太 / 大久保 鷹 / 中西俊博 / 北見敏之 / 三谷 昇 ほか
監督・脚本: 竹馬靖具
撮影: 佐々木靖之
照明: 關根靖享
助監督: 池田健太
編集: 山崎 梓 / 竹馬靖具
録音: 上條慎太郎
整音: 鈴木昭彦
効果: 堀 修生
スタイリスト: 碓井章訓
ヘアメイク: 寺島和弥
プロデューサー: 竹馬靖具 / 汐田海平
テーマ曲: 「hwit」(坂本龍一『out of noise』より)
音楽: 中西俊博
製作: chiyuwfilm
配給: アップリンク