2004/09/13掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
横山やすし・西川きよしを筆頭とする関西の“お笑い”が大ブレイクし、日本中に“MANZAIブーム”が吹き荒れた80年代初頭、当時の人気お笑いスターたちを声優にズラッと揃えた前代未聞のアニメーションが公開されました。その名も『じゃりン子チエ 劇場版』(VWDS-8070)。原作は『WEEKLY 漫画アクション』に連載されていた同名コミック。オトナから子供まで幅広いファンを獲得し、人気を博した作品です。(写真は
『懐かしのミュージッククリップ41〜「じゃりン子チエ」』)
物語の舞台は大阪の下町。ホルモン焼き屋を営む父親・テツ(博打とケンカが三度のメシよりも好き)と、そのお店を事実上切り盛りしているチエ(小学5年生)の日常を、ユーモラスに綴ります。
ハチャメチャなはぐれモノの毎日を描いた本作をアニメ化したのが
高畑勲監督をはじめとする、東京ムービー傘下の“テレコム・アニメーション”のスタッフたちでした。彼らは『ルパン三世 カリオストロの城』を世に送り出した腕利き揃い。この作品が彼らにとって2本目の長編アニメとなりました。
また、最も意外かつ大胆だったのがそのキャスティングでしょう。高畑監督の「ちゃんと関西弁の話せる人」との要望に応えて集められたのが、準主役とも言える父親・テツ役に大抜擢された
西川のりおをはじめとする、当時のお笑い芸人たち。のりおの相方・
上方よしお、“裸の大将シリーズ”でお馴染みの
芦屋雁之助、
京唄子&
鳳啓助コンビ、関西お笑いの重鎮・
桂三枝、関西落語界の名手・
笑福亭仁鶴、
島田紳助&
竜介、
オール阪神・巨人に
ザ・ぼんち……。その名を挙げるだけでもキリがありません。
そして何より、忘れてはならない天才漫才コンビの
横山やすし・
西川きよしも当然参加。アニメのアフレコに馴れていない彼らであるにも関わらず、不自然さを微塵も感じさせないキャラクターたちの丁丁発止のやり取りに、感服すること間違いナシです。
発売は12月17日(金)、ブエナビスタより¥4,935(税込)です。