『
日本で一番悪い奴ら』で知られる
白石和彌監督が手がけた日活ロマンポルノ映画「牝猫たち」が、1月14日(土)より東京・新宿武蔵野館ほか全国で順次ロードショー。先駆けて“性を教養として嗜む”をテーマに開催されている女性限定イベント〈iroha夜の女学院〉と日活ロマンポルノがコラボレートした女性限定プレミア先行上映とトークイベンントが1月9日に東京・月島 ブロードメディアスタジオ試写室にて開催され、著述家 / プロデューサーとして活躍する
湯山玲子、週刊誌「AERA」元編集長・浜田敬子が登壇。
映画「牝猫たち」は、 風俗店に勤務する3人の女性を主役に、ワーキングプア、シングルマザー、不妊症などを抱えながらも、逞しく生きる彼女たちの姿をジャーナリスティックな視点で描いていた一作。
今回初めてロマンポルノを観たという浜田は「“ロマンポルノ”と聞いていましたが、ポルノっぽくないことに驚きました。ネットカフェ難民や、児童虐待、もぐりのベビーシッターなどなど現代の抱える問題をしっかり取り入れていて、びっくりしました。今っぽい内容がふんだんで、とてもおもしろかったです」とコメント。また湯山は、昨年大ヒットしたTBS系ドラマ『
逃げるは恥だが役に立つ』を引き合いに出し「契約結婚という外的なかたちづくりから関係を結ぶ“逃げ恥”に対して、『牝猫たち』は引きこもりの“高田”と主人公の風俗嬢“雅子”は金銭を介在させることで関係を始めることが共通していると思いました。これは昨今の人間関係の構築像を反映させているのではないかと思います」と、本作と人気ドラマの共通点を指摘しました。また、湯山は現代における“ロマンポルノ”の役割について「当時のポルノが男性に都合の良い状況で行われたエロだったように、女性の欲望を吸い上げた作品ができることは自然なことだと思います。それを創れるんだったら、私ロマンポルノの監督やってみたいな、プロデューサーとか(笑)」と発言するなど、約60分に及ぶトークショーは終始なごやかなムードで行なわれました。
©2016 日活