“多様声”と“憑依声”を持つヴォーカル・コレクティヴ“mzsrz”(ミズシラズ)が、映画『ショコラの魔法』の主題歌「アンバランス」を6月23日(水)に配信リリース。あわせて、ミュージック・ビデオを公開しています。
mzsrzは、エイベックス×テレビ東京による次世代オーディション『ヨルヤン』で出会い、それを勝ち抜いた10代のヴォーカリスト、大原きらり、作山由衣、実果、ゆゆん、よせいからなる5人組。一人ひとりに向けて歌い掛けるという意味で“見ず知らずだった私たちから、まだ見ず知らずのアナタへ”というコンセプトを掲げています。
最新曲「アンバランス」は、
DECO*27による書き下ろし楽曲で、明るく楽しいだけではない現実を生きる生々しい心情が綴られた“告白”のような抒情作となっています。先行公開された歌詞は、人気歌詞サイトの注目度ランキング(日別更新)で2週に渡り首位を獲得し続けるなど、配信前から大きな注目を集めていました。
公開されたMVでは、見えない敵と刀一本で戦う人物を、映画『ショコラの魔法』で主演を務めた
山口真帆が演じています。歌詞にも描かれた“夢の実現”と“現実の代償”の狭間で、自身の中に生まれる様々な“黒い感情(それこそが見えない敵)”に立ち向かう勇気ではなく、必ずしも夢や理想通りにいかない現実に向き合う勇気の大切さを訴える作品です。
山口演じる人物は、荒んだ心象風景を表現したディストピアで、何度切ろうとしても断てない敵(自分自身の幻想)を振り払い続け、美しくも、思わず息を止めてしまうほどの切羽詰まった剣舞からは、時に人生に必要な“諦め”に挑み続けることの“険しさ”が感じられます。mzsrzのメンバーは、その様子(葛藤)を応援するでも、邪魔するでもなく、淡々と見守る存在として登場し、それを解説するかのように歌うストーリーテリングな役割を担う特殊な構成となっています。
山口は「私も初めての剣舞のシーンがあり、不安を抱きながらの撮影でしたが、スタッフさんの演出やメンバーの歌声やみんなでのコンビネーションに助けられながら撮影ができたので、きっと良い作品になったのではと思います。MVもたくさんの方に見ていただいて、歌もたくさんの方に愛されるといいなと思います。本当にありがとうございました」とコメントしています。
監督を務めたのは野田智雄。自身の内側に潜む敵を表現したカラースモーク、計算し尽くされたシーン構成と編集で、一貫した物語を描いたソリッドでシネマティックな作品に仕上がっています。山口のコスチュームは、独自の造形でパリコレなどでも活躍する松岡象一郎率いるGM Atelierによるクチュール。それを囲むmzsrzの衣装は、BALMUNGによるもので、リフレクションやシースルー素材を用いたデザインが、本来は無色透明な存在であるストーリーテラーという役柄に、非常によくマッチしています。
なお、映画『ショコラの魔法』では、スペシャル・ヴァージョン「アンバランス feat. 山口真帆」を聴くことができます。