指揮者の
アダム・フィッシャーが、1998年から首席指揮者を務める
デンマーク室内管弦楽団(DCO)と録音した『ブラームス:交響曲全集』を8月26日(金)に発表します。アダム・フィッシャー指揮DCOは2013年に
モーツァルトの交響曲全集、2019年に
ベートーヴェンの交響曲全集を発表しており、とくにベートーヴェンの交響曲全集は高く評価されました。
フィッシャーとDCOのアプローチは、ヴィブラートを控えめにした透明感の高いサウンドと、速めのテンポでアクセントをしっかりと出した、いわゆるHIP(Historically Informed Performance)スタイルが基調ですが、長年の研究に加えてフィッシャーの情熱的な性格も反映したと思われる大胆なフレージング、管と弦のバランスの巧みな操作などから生まれる新鮮な響きが随所に聴かれます。また、ヴァイオリン両翼配置と明確なボウイングさばきにより、たとえば第1番第4楽章などに頻発する第1第2ヴァイオリン間でのフレーズの受け渡しの効果など、ブラームスの交響曲を聴き込んだ人ほど驚きの瞬間が多々味わえるスリリングな演奏となっています。
DCOは、以前はデンマーク放送所属の団体(
デンマーク放送シンフォニエッタからデンマーク国立室内管弦楽団に改称)でしたが、2015年より現在の名称で独立した団体として活動。アダム・フィッシャーとは1987年に初共演し、1998年に首席指揮者となって以来四半世紀にわたって良好な関係を築いています。