ピアノ界の至宝
アンドラーシュ・シフ(András Schiff)が、みずから所蔵するフォルテピアノでシューベルトの主要作品を録音したアルバム
『シューベルト: ピアノ作品集』(UCCE-2087〜8 4,800円 + 税)を5月6日(水)にリリースします。
1980年代後半から1990年代前半におけるDECCAへの
シューベルトのソナタおよび即興曲全曲録音から約30年を経て、今回は楽器をベーゼンドルファーからフォルテピアノに替え、あらためてシューベルト作品に臨んだシフ。シフとフォルテピアノとの間には、いくつかの重要な出会いがありました。1970年代後半、ブダペストの国立博物館に保管されていた
ベートーヴェンのブロードウッド・ピアノを録音に使用したことや、その数年後にはザルツブルクでモーツァルトが持っていたワルターのフォルテピアノを演奏して録音したこと、そしてシューベルトのソナタ演奏にあたってグラーフのフォルテピアノを使用したこともありました。
そんな歳月の後、1982年にウィーンで作られたフランツ・ブロードマン製のフォルテピアノを所蔵することとなったシフ。シューベルトの鍵盤作品に必須の、ウィーン風のやわらかで芳醇な音色を存分に発揮するために、今回の録音にみずからの楽器を使用したとのことです。モダン・ピアノのきらびやかな音色とはひとあじ違う、木目調の香りを感じられるシューベルトを堪能できる仕上がりとなっています。
■2015年5月6日(水)発売
『シューベルト: ピアノ作品集』UCCE-2087〜8 4,800円 + 税
[disc1]
01. ハンガリーのメロディ D817
02. ピアノ・ソナタ第18番《幻想》D894
03. 楽興の時 作品94(全6曲)
[disc2]
01. アレグレット D915
02. 即興曲集 Op.142 D.935(全4曲)
03. ピアノ・ソナタ第21番 D.960
[演奏]
アンドラーシュ・シフ(hf)
[録音]
2014年7月2日〜5日 ドイツ ボン ベートーヴェンハウス