世界中の歌劇場でひっぱりだこの人気を誇るメゾ・ソプラノ、
アンゲリカ・キルヒシュラーガー(Angelika Kirchschlager)のニュー・アルバム
『シューマン:歌曲集』(SICC-1356 税込2,520円)が5月26日にリリースされます。
キルヒシュラーガーはもともと深みのある声でしたが、近年はそこに妖艶さも加わってきたよう。当盤に収録された『女の愛と生涯』では、まさに身をもって女性の喜びを歌い上げています。彼女のしっとりとした歌声は、曲集が進めば進むほど表現に磨きがかかり、生身の女性の思いを丁寧に綴っていきます。終曲で、歌が終わったあと、静かに包みこむ
ヘルムート・ドイチュのピアノ後奏も見事です。
かたや、
シューマンの最晩年の作品である『メアリー・ステュアート女王の詩』は、精神的に不安定な時期を反映しており、聴いているだけでも胸がえぐられるような切々とした寂寥感を抱かせる歌曲です。
同じ女性の生活を描きながらも、こんなに違うものなのか、としみじみ聴き入ってしまうことでしょう。
他の収録曲も、シューマンの歌曲の多彩さをじっくり味わわせてくれる選曲となっています。ますます輝きを増すキルヒシュラーガーの声で、シューマン生誕200周年を堪能してください。
※5月26日発売
アンゲリカ・キルヒシュラーガー
『シューマン:歌曲集』(SICC-1356 税込2,520円)
[収録曲]
シューマン:
01. 歌曲集『女の愛と生涯』op.42(全8曲)
02. ゲーテの『ヴィルヘルム・マイスター』に基づくリートと歌op.98a〜第1曲「ご存知ですか、レモンの花咲く国」/第3曲「ただ憧れを知るひとだけが」/第5曲「語らずともよい、黙っているがよいと言ってください」/第9曲「もうしばらくこのままの姿にしておいてください」/第7曲「悲しい調子でうたうのはおやめなさい」
03. 5つの歌『メアリー・ステュアート女王の詩』op.135(全5曲)
04. ニコラウス・レーナウの6つの詩とレクイエムop.90〜第7曲「レクイエム」
05. 歌曲集『ミルテの花』op.25〜第3曲「くるみの木」/第7曲「はすの花」/第1曲「献呈」/第9曲「ズライカの歌」
06. リートと歌op.51〜第5曲「愛の歌」
07. ロマンスとバラード第4集op.64〜第1曲「兵士の花嫁」
08. ケルナーの12の詩op.35〜第4曲「はじめての緑」
09. ロマンスとバラード第4集op.64〜第2曲「捨てられた娘」/第3曲「悲劇(第2節)」
10. 3つの歌op.83〜第3曲「隠者」
[演奏]
アンゲリカ・キルヒシュラーガー(Ms)
ヘルムート・ドイチュ(p)
[録音]2005年4月 ウィーン“カジノ・バウムガルトナー”