ロッシーニがオペラ作曲家を引退する以前に書いた唯一の本格的な教会音楽で、「スターバト・マーテル」「小ミサ・ソレムニス」と並ぶロッシーニの三大宗教作品のひとつ「グローリア・ミサ」。録音の少ないこの曲を、
アンドニオ・パッパーノ(Antonio Pappano)が5人のソリストを迎えて録音したアルバムが10月7日(金)に発表されます。
2〜3日で書き上げられたと言われているこの作品は、通常のミサ曲形式とは異なって、約10分の「キリエ」と、約50分の「グローリア」のみで構成されており、1820年3月24日にナポリのサン・カルロ劇場と隣りあうサン・フェルディナンド教会で初演されました。。
2022年1月27日から29日にかけてイタリア ローマのオーディトリウム・パルコ・デ・ラ・ムジカでの録音には、パッパーノ指揮ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団、
ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー合唱団と、エレオノーラ・ブラット(ソプラノ)、テレサ・イエルヴォリーノ(コントラルト)、カルロ・レポーレ(バス)のイタリア人3人、2020年にアルバム『友とライバル〜 ロッシーニ:オペラ・アリアとデュエット集』を発表した
ローレンス・ブラウンリー(テナー)とマイケル・スパイアーズ(テナー)がソリストとして参加。パッパーノは「この曲は光の塊だ。ロッシーニはいつも、彼独特の方法で聴衆と鮮やかにつながっていました。作曲者の神との関係の恐ろしさを伝えるため、ソリストは精神的熱情と強い自信をもって歌う必要があります。この作品は、神の栄光をたたえる祝典です。ロッシーニは、神に対してただ目を開き、顔を上げ、腕を広げているのです」と語っています。