〈第146回芥川賞〉受賞作である田中慎弥の同名小説を、
青山真治監督が映画化した『共喰い』(公開中)。3日より韓国の釜山市で開催されている〈第18回釜山国際映画祭〉にて公式上映が行なわれ、青山監督、出演の木下美咲、脚本家の
荒井晴彦が登壇、舞台挨拶を行ないました。
映画祭初日の3日、朝10時からの上映かつ、韓国では“19歳以下の青少年鑑賞不可”とされた本作でしたが、会場の800席がほぼ満席に! 前日に発売されたチケットもその日中に完売しており、注目度の高さが伺えました。
壇上では、木下が事前に特訓したハングルで「釜山に来られて嬉しいです。『共喰い』をぜひ楽しんで観てください」と挨拶し、会場からは温かい歓声が。また、上映後には、「映画祭初日の1本目の記念すべき映画です」と、登壇者全員に観客席の女性からプレゼントを贈られる一幕も!
「釜山のお客さんは、若い観客が多いですが、本当によく映画の内容を凝視していて、質疑応答で出た質問も深く洞察力のあるものばかりで驚かされました。今回は脚本家の荒井晴彦氏と一緒の登壇とあり、原作から脚本化した課程なども話せて、映画祭ならではのトークができて嬉しかったです」(青山監督)、「普段から映画をたくさん観ている韓国の映画ファンの皆さんが『共喰い』を観てくれて、昭和とか平成といった時代感や、様々な作品の意図を深く読み取ってくださっていたことに、とても驚きましたし、感動しました。ひとつの映画として『共喰い』を観てくださっていたので、私もそれにちゃんと応えていかなきゃと感じました。初めて歩いたレッドカーペットは、とても緊張しましたが、皆さんが声をかけてくれたので、嬉しかったです」(木下)と、それぞれ感想を熱く寄せています!