ババトゥンデ・リー 2003/09/12掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
うわぁ〜! 何だこのジャケは!? 顔に白い液体をかけられて嬉しそうな笑みを浮かべるラスタマン風の男・・・。恐い!できれば所有したくないジャケですね。最近、発売したばかりのリン・アリエール・トリオに心惹かれて、米MOTEMA MUSICのホームページにお邪魔したら、この衝撃的な顔射ジャケに遭遇してしまった人も多いと思います。彼こそ9月25日に国内で発売される米MOTEMA MUSICの第2弾、
ババトゥンデ・リーでございます。先に発売された、ジャズファンを唸らせる美しいメロディーと力強いタッチに大感動のピアノ盤で、ジャケットもエレガント&セクシーな
リン・アリエールさんの『アライズ』とは180度違う、と言うか違過ぎて困る! まさに美女と野獣的リリースとなって、今後ますます目が離せないレーベルでございます。
そして火中のこのアルバム、ババトゥンデ・リー/
『ソウル・ブールス』(DIW-467 \2,940(税込))でございますが、はっきり言ってメチャメチャカッコイイです! スティックで叩くドラムセットと素手で挑むコンガを同時に操る(何故?と言う根本的な疑問は置いておいて)驚異的なテクニックは、すでにプロモーションビデオで確認された方もいると思いますが、アルバムの内容もB級ファンクな佇まいとは裏腹に、実に多彩なレパートリーで楽しい。ジャケを眺め、裏に返して収録曲を見ると「フア・ババ!」「ヤク草」「褐色の軍団」などなど、やはり一筋縄ではいかない危険な香りに惚れ惚れ。どんどんこの人についての興味が膨れ上がる事になります。あだ名はやはり“ババ”なのでしょうか? うーん似合い過ぎ。
ラテンパーカッションが存分に楽しめる「ジャッキー・アンド・ザ・ビーンズ・トーク」も良いけど、意表をついたボッサ風のイントロから
フランク・レイシーのブラスが冴える、何とも爽快なナンバー「イザベラ」が最高に良いです。どことなく懐かしいハードバップの香りも芳しく、ヴィジュアルからは想像出来ない真摯なブラックミュージックとしてのジャズがこれでもかと聴けました。
さらに嬉しいのは付属のボーナスCD。ここで演奏されているのが
ウェイン・ショーターの25分にも及ぶ「フット・プリンツ」! “ババ”の快演はもちろん、ヒルトン・ルイズ、ジェフ・ブレナン、そして強面テナーの
アーニー・ワッツが参加してるので、むしろこっちが欲しい人が多いのでは?
実質2枚組で\2,940(税込)! 買っとくべきでは? 良いですよ!!