BABYMETALが、12月9日(現地時間)にオーストラリア・ブリスベンのショウグラウンズにて開催されたロック・フェスティバル〈Good Things 2018〉に出演。洗練された圧倒的なパフォーマンスを披露し、観客を熱狂の渦に巻き込みました。
出演アーティストのラインナップは変わらず、12月7日にはメルボルン・フレミントン競馬場、8日にはシドニー・パラマタ・パーク、そして9日にはブリスベン・ショウグラウンズとそのまま会場を移しながら3日間に亘り開催された〈Good Things 2018〉。
オフスプリングや
ストーン・サワー、
ドロップキック・マーフィーズ、
ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタインなど数多くの実力派アーティストが集うなか、BABYMETALは15時15分にメイン・ステージに登場。彼女たちのライヴを一目見ようと多くのファンが詰めかけました。
BABYMETALがオーストラリアでライヴを行うのは本フェスが初めてだったものの、2016年4月発売の2ndアルバム『
METAL RESISTANCE』が日本人のみのアーティストとしては最高位となる全豪7位にチャートインしたこともあり、すでにその名は浸透。人気ぶりを表わすように、初日のメルボルン公演の開演前には、待ちわびた大勢による大きな“BABYMETAL”コールが発生するなど大いに盛り上がりを見せました。シドニー公演を経て、3日目のブリスベン公演でもその熱気は冷めやらず、先にライヴを行った
ウォーターパークスのヴォーカルのアウスティン・ナイトがMCで“俺はBABYMETALのライヴが観たいんだ!”と叫んだことからも彼女らへの期待度の高さがうかがえました。また、ライヴ中には日本語の歌詞を一緒になって歌う光景も多くみられ、終演後に彼女たちへ向けられた歓声や拍手は、しばらくの間止むことはありませんでした。
[ライヴ・レポート]
オーストラリアで、BABYMETALのライヴショーを観た。7日のメルボルン、8日のシドニー、9日のブリスベンと3日連続で彼女たちのライヴを観たが、どの会場も想像以上の盛り上がりで感慨深かった。オージーたちの熱狂ぶりを肌で感じるたび、思わず感涙してしまうほどに。
今回のツアーで、オーストラリアで初めてパフォーマンスを披露したBABYMETAL。現地ファンの間では数年前から同国でのライヴを熱望されていたが、ようやく実現するに至った。2ndアルバム『METAL RESISTANCE』が同国内のアルバム・チャートで7位にチャートインするほどの人気とあって、開演前の場内はBABYMETALのライヴに対する期待の熱気であふれ返っている。
大いに盛り上がったメルボルン公演、シドニー公演に続き、3日目のブリスベン公演でも人気曲の「メギツネ」でライヴが始まると、耳をつんざくほどの大歓声が沸き起こった。間奏でSU-METALが“Hey! Brisbane!”と煽るとさらに沸き、初っ端からお祭り状態となった。代表曲「ギミチョコ!!」では何度もモッシュ・ピットが形成され、観客は笑顔で心底楽しんだ。「Distortion」でもSU-METALが流暢な英語で煽ってさらに場を盛り上げ、人気ナンバー「KARATE」では多くの観客が一緒になって体を揺らし、熱狂した。ラスト・ナンバー「Road of Resistance」ではあちこちで大きなサークル・ピットが発生。すべての演目が終わると場内は大歓声に包まれた。これほどまでに外国で歓迎される日本人アクトはそれほどいないだろう。改めて思うが、異国の大勢の人々をこれだけ熱狂させるのは称賛に値する。
ライヴ時間は45分だったが、最後まで勢いが衰えることのない密度の濃さ。多くが笑顔でステージを凝視し、MOAMETALを中心に綺麗にシンクロするダンス・パフォーマンスからはひと時も目が離せない。バック・バンドを務める“神バンド”のラウドでタイトな演奏パフォーマンスと一体化したステージングは見事の一言。舞台から放たれる気焔を伴った音像に狂喜乱舞し、驚異的な盛り上がりを見せた。もちろんヴォーカルのSU-METALの存在感、歌唱は今回も凄まじく、堂々とした佇まいで会場を支配し、クリアで倍音豊かな歌声を大空に響かせ、詰めかけた多くの観客を魅了した。
新体制後も進化を続けるBABYMETAL。次は一体どの地の観客たちを熱狂させるのだろう。BABYMETALを待ちわびているファンは世界中に存在している。2019年の彼女たちの活躍からも目が離せない。
文 / teri