米サンタフェ出身のザック・コンドンによるソロ・プロジェクト、
ベイルート(BEIRUT)が9月11日(金)に約4年ぶりの新作『ノー・ノー・ノー』をリリースします。
ベイルートは、2006年にザックが制作した宅録音源をもとに制作したデビュー・アルバム『Gulag Orkestar』をリリース。翌年には早くもセカンド・アルバム
『ザ・フライング・クラブ・カップ』を発表。ザックのフランスへの憧憬を色濃く反映させたこの作品によりヨーロッパでの人気を不動のものにしました。2011年にはコンドンの故郷であるアルバカーキとサンタフェにて制作したサード・アルバム
『ザ・リップ・タイド』をリリースし、翌年には待望の初のジャパンツアーを敢行。渋谷クアトロ公演がソールドアウトし追加公演を行うなどその人気の高さを証明しています。
その後も休むことなくワールドツアーを続けていましたが、2013年の12月にオーストラリアでザックがついに体調を崩し入院、残りのツアーをすべてキャンセルすることを余儀なくされてしまいました。同時期にプライベートでも別れがあり心身ともに憔悴しきっていたザック。「人生で初めて極端なまでの自信喪失に陥ってしまって、どん底にいたんだ」。ブルックリンの自宅に戻ったものの自分自身を見失い、全く曲を書くことができなくなってしまっている中で、一人の女性との出会いがザックに一筋の光を灯すことになります。「彼女がいなかったら今僕は絶対にここにないだろう」。
徐々に回復をしていったザックは2014年の秋にバンドメイトのポール・コリンズ、ニック・ペトゥリーとともに曲制作を開始。冬にはそこで制作された曲を元に約2週間、NYのスタジオでのレコーディングを行ないました。
これまではザックが一人でエレクトロなサウンドで原型を作り、プロツールスを使いアレンジを加え曲制作を行なっていましたが、今作ではバンドのセッションから曲作りを行なうというまったく違ったアプローチをとった結果、シンプルで各楽器の音が際立った作品が完成。
人生のどん底からソングライターとして新たなアイデンディティを見つけた今のザックを映し出すかのように、ベイルートの作品でももっともアップリフティングで力強い作品となっています。