2019年9月に引退した指揮者、
ベルナルド・ハイティンクが同年5月11日にドイツ・ベルリンのベルリン・フィルハーモニーで行なった、
ベルリン・フィルとの最後の演奏会を収録するLP『ブルックナー:交響曲第7番』(LP KKC1167〜8 30,000円 + 税)が6月20日に発売されました。ダイレクトカッティングで製作され、LPでのみ発売されるこの録音は、作品の初演年にちなみ、1884セットの限定盤。布張りのボックスには、2枚のLPのほか、特典として、演奏会チケット&プログラム(再現)、ハイティンクのスコア抜粋(リプリント)、レコーディング・プロデューサーのライナー・マイヤールの証明サイン、コンサート録音時の生写真(1枚)を同梱しています。
このLPは、即完売した2016年発売の
サイモン・ラトル指揮『ブラームス交響曲全集』に続くベルリン・フィル・レコーディングスのダイレクトカットLP第2弾。ワンポイント録音だったラトルのブラームスに対し、今回はメインマイク3本とサブマイク2本の5本による、コンサート空間の雰囲気を忠実に再現したマイクセッティングで録音されました。
ブルックナー解釈の第一人者として知られるハイティンクは、交響曲第7番をコンサート / 録音で何度となく取り上げており、録音では
コンセルトヘボウ管(1966年、1972年、1978年)、
シカゴ交響楽団(2007年)の4種類があります。このベルリン・フィルとの演奏も、切々とした美しさにあふれ、中でもブルックナーがワーグナーの訃報を受ける中で書き上げたとされる第2楽章は、万感の思いが込められた演奏になっています。