収録曲は、ショパンやグリーグなど比較的耳にする機会の多い作品はごく少数。晩年のリストが書いた幾分空虚な響きを持つ「子守歌」、不安げなマルティヌーやヤナーチェク、哀愁漂うヴィラ=ロボスなどの近代作品、音が光のようにちらばるラッヘンマンの「ゆりかごの音楽」といった知られざる曲が並んだ、まさにシャマユならではの想像力がフルに発揮された選曲となっています。また、このアルバムのために書かれた「Song for Octave」は、シャマユの友人であり、ロック・バンド、ザ・ナショナルのギタリストでもあるブライス・デスナーが、自身の息子オクターヴのために作曲したミニマルミュージックを思わせる楽曲です。