この夏<グラストンベリー・フェスティバル>にて20万人近くの観客を前にトリをつとめた、
ビヨンセ(Beyonce)。さる8月19日(金)には、NYでも老舗中の老舗である「ローズランド・ボールルーム」で、ソロ4作目となる最新作
『4』に合わせ、<4 INTIMATE NIGHTS WITH BEYONCE>と題し行なわれた限定4公演のファイナルを迎えました。
当日は激しい雷雨に見舞われたものの、プレミア・チケットを獲得した熱心なファンが会場を埋め尽くし、
ジェイ・Z、
ポール・マッカートニー、
レディー・ガガ、
ニーヨや
ジェニファー・ハドソンなども来場。
いつものように全員が女性というバンドに、ホーンやストリングスやハープ、そして指揮者も加えた総勢20人のオーケストラ編成をバックに、ゴールドのラメのミニドレスにハイヒールという衣装に身を包みビヨンセが登場。「小さい頃はマイケル・ジャクソンに夢中だったの」と大歓声のオーディエンスに語りかけ、まずは
マイケル・ジャクソンの「I Wanna Be Where You Are」カヴァーを披露。
そこからはキャリアを振り返り、
デスティニーズ・チャイルドで成功を掴むまでの紆余曲折を再現するコミカルな寸劇などを挟みつつ、「ノー・ノー・ノー」「ビルズ・ビルズ・ビルズ」「セイ・マイ・ネーム」「インディペンデント・ウーマン」「ブーティリシャス」「サヴァイヴァー」の順で、すでに何千回とパフォーマンスしてきた代表曲を、慣れや古さを感じさせない“新鮮さ”をもってデスチャ時代をおさらい。
続いては、「ボニー&クライド03」「クレイジー・イン・ラヴ」「ドリームガールズ」「イレプレイスブル」「シングル・レディース(プット・ア・リング・オン・イット)」といったソロ・デビュー以降のヒット曲を畳みかける。
そしていよいよ、“4”という数字にまつわる想いを語りながら、今回の“4”公演の本題である、アルバム『4』収録曲のパフォーマンスを、収録順通りに「1+1」からスタート。1曲目から会場中が大合唱に包まれ、「アイ・ケア」「アイ・ミス・ユー」とバラードが続いたところで、現在各メディアでヘヴィ・ローテーション中の2ndシングル「ベスト・シング・アイ・ネヴァー・ハド」へ。会場のボルテージが上昇する中、続く「ラザー・ダイ・ヤング」「スタート・オーヴァー」は、歌っているビヨンセ本人が誰よりも気持ち良さそうにパフォーマンス。
「10、9、8…」と
ボーイズIIメンの元ネタからの引用ではじまる「カウントダウン」では、ライティング、ダンサーも交えた振り付け、20人編成という音の厚みに加えた視覚的ゴージャスさも含めたオーケストラの存在など、本格的なワールド・ツアーを予感させるスケールの大きもピークに。続く「エンド・オブ・ミー」では、兵隊の行進のような低温と突き抜けるようなコーラスというドラマチックな対比と演出でも魅了し、そのまま息をつかせる暇もなく「ラン・ザ・ワールド(ガールズ)」へ。ダンサー200名以上が集結したビデオで見せたステップを、「シングル・レディース」でもお馴染みのバックダンサーたちと共に初披露! 会場中がそのステップをまね、「Who runs the world?」のコールに合わせて「Girls!」と絶叫! 力強く攻撃的、そして複雑極まりないステップに大歓声が沸き起こった後、最後の「アイ・ワズ・ヒア」で、前の2曲での嵐のような盛り上がりを心地よくクールダウン、この日のライヴはフィナーレへ。
28日には、3部門でノミネートされている<MTV Video Music Awards>へ出演し、10月からは
クリント・イーストウッド監督の映画『スター誕生』の撮影へ、来年2月からは本格的なワールド・ツアーを予定しているビヨンセ。今後も注目を。