1978年に実現した
ボブ・ディランの初来日公演から45周年を記念し、当時、東京・日本武道館で行なわれた2公演を完全収録する『
コンプリート武道館』が11月15日(水)に日本先行発売されます。8LPと4CDのふたつの仕様で発売されるこの作品のデラックス・ボックス・セットに付くLPサイズの全60ページにおよぶ豪華写真集的なオール・カラー・ブックレットから、勝山泰佑が撮影した京都でのオフショットが一枚公開されました。
このブックレットには、1978年の日本ツアーに同行した日本人フォトグラファー勝山泰佑と米著名フォトグラファーのジョエル・バーンスタインによる未発表写真が満載。ボブ・ディラン初来日のドキュメント的な内容で、大混乱の空港、記者会見、東京・大阪公演のライヴ写真、京都でのオフショットなど貴重な写真とともに当時のツアー関連、雑誌や広告、各国の貴重盤、発見されたマスター・テープ写真、英文ライナーノーツなどが収録されます。
その中でも貴重なのが京都でのオフショット。大阪公演と東京公演の合間、1978年2月27日のオフの日に、ディラン一行は京都で清水寺、金閣寺、龍安寺などを回り一日を過ごしました。龍安寺ではひとり池の周りを散策、とくに石庭には心を動かされ、1978年の『武道館』に寄せたライナーノートで、ディランは「思えば思うほど、日本に多くのことを残してきたことに気づく──ぼくの魂、ぼくの音楽、そして料亭で出会った美しい芸者──彼女はぼくを覚えているだろうか? もし日本の人たちがぼくを知りたいのなら、このアルバムを聴くといい。また、京都龍安寺の石庭で、いまでも鳴っているぼくの心臓の鼓動を聴くといい──いつの日か、戻って強くよみがえらせるつもりだ」と綴っています。
Photo by Hirosuke Katsuyama