『ザ・ブートレッグ・シリーズ第9集:ザ・ウィットマーク・デモ』から3年。
ボブ・ディラン(Bob Dylan)の貴重な音源を発掘する“ブートレッグ・シリーズ”の新作『アナザーサイド・オブ・セルフポートレイト(ブートレッグ・シリーズ第10集)』が8月28日に発売されます。
1970年6月に発表されたアルバム『セルフ・ポートレイト』は、
デヴィッド・ブロムバーグ(g)と
アル・クーパー(key、g)を中心とする小編成のバンドで録音。のちにプロデューサーの
ボブ・ジョンストンがナッシュヴィルでオーバーダビングして完成させました。セールス的には成功したものの、前作、『ナッシュヴィル・スカイライン』の流れをくむカントリー色の強い作品にはストリングスや女性コーラスなどが加わっており、
ザ・バンドをバックに従えたライヴ音源が4曲入っているなど、音楽的にも統一感のない構成にもメディアから批判的な評価を受けました。
今回発売される『アナザーサイド・オブ・セルフポートレイト(ブートレッグ・シリーズ第10集)』には、オーバーダビング前のシンプルな演奏や、69年8月31日のワイト島でのディランとザ・バンドによる伝説的なライヴの模様など、レア音源と未発表音源がたっぷり収録されています。
発売されるのは、デモや未発表テイクを35曲収録する2枚組の
スタンダード・エディション(SICP-30335 税込3,990円)と、『セルフ・ポートレイト』のリマスター・ヴァージョン、ワイト島でのライヴを追加し、ハードカバーのブックレットが付く4枚組の
デラックス・エディション(SICP-30331 税込19,800円)、スタンダード・エディションの音源を収録するヴァイナル・ヴァージョン(輸入盤)の3タイプ。ディランがこのアルバムのために描き下ろした自画像がジャケットに使われています。