ボブ・ディランが90年代初頭からリリースし始めた公式海賊盤“ブートレッグ・シリーズ”といえば、貴重なデモ・テープやライヴ音源などが聴けるファンにとっては感涙の贅沢作品として知られているかと思いますが、そんな同シリーズの最新作『Live 1964 : Concert At Philharmonic Hall』が3月23日にUSにてリリースされることになりました。

　2002年発表の第5集『ローリング・サンダー・レヴュー』(写真)以来、約2年ぶりとなるこの最新作は、その名からも想像出来るように、64年10月31日にニューヨークのフィルハーモニック・ホールにて行われたライヴの模様を収録したライヴ音源集で、CD2枚組作品としてリリースされる予定。この頃のディランは、アルバム『アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン』発表してからまだ2ヶ月しか経っておらず、また、エレクトリック・サウンドを導入した次回作『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』のレコーディング間近であったということから考えても、彼の音楽史においても重要な時期だったと言え、その23歳という非常に若々しいディランの姿を納めた今作はファンにとっては貴重なはず。残念ながら日本盤化の予定は不明ではありますが、過去の例から言っても可能性は高いと思いますので、その時まで続報をお待ちください。なお、その気になる収録予定曲は下記のとおりです。

●ディスク１：
(01) The Times They Are A-Changin'
(02) Spanish Harlem Incident
(03) Talkin' John Birch Paranoid Blues
(04) To Ramona
(05) Who Killed Davey Moore?
(06) Gates Of Eden
(07) If You Gotta Go, Go Now
(08) It's Alright, Ma (I'm Only Bleedin')
(09) I Don't Believe You
(10) Mr. Tambourine Man
(11) A Hard Rain's A-Gonna Fall

●ディスク２：
(01) Talkin' World War III Blues
(02) Don't Think Twice, It's All Righ
(03) The Lonesome Death Of Hattie Carroll
(04) Mama You Been On My Mind
(05) Silver Dagger
(06) With God On Our Side
(07) It Ain't Me Babe
(08) All I Really Want To Do