BRAHMANの全国ツアー〈Tour 相克〉が3月12日(火)、東京「Shibuya-AX」公演よりスタート。超満員の観客を前にバンドの最新型を提示し、フロアを圧倒しました。
この日はゲスト・バンドに
雷矢を迎え開催。雷矢は「残された呼吸」「UNFEELING BLOOD」といった楽曲を披露し、その猛々しい演奏と、ヤスオ(vo)の気合あふれる歌声でオーディエンスを惹き付ける。またヤスオによる、東日本大震災での被災地に寄り添うようなMCには、会場のあちこちから賛同の拍手が上がっていました。
転換を挟んでBRAHMANが登場する頃、フロアのテンションはすでに最高潮へ。まずはRONZI(ds)が姿を見せ、ドラマティックなスタートを切る姿に、観客の誰もが魅入る。そうしてはじまったライヴは、最新アルバム『超克』収録曲を多数盛り込んだセットリストを展開。音源の完成度に加え、ライヴならではの熱量が加味された高いクオリティの演奏を受け、オーディエンスもヒートアップ。5年ぶりのアルバム・ツアーの開始を盛大に祝うかのように、咆哮や激しいモッシュで応える。
フロアにダイヴしたTOSHI-LOW(vo)が身体を観客に支えられたまま口を開くと「……極めて明確。……キツい!」と思わず口にしてしまうほど、怒濤のセットリストを組んだことを明かしつつ、その独特の語り口で観客の心を掴んでいく。
使い捨てコンタクトレンズのストックがなくなったため眼科へ行くと「診療が必要です、なぜならあなたが最後に検診を受けたのは2011年4月なので」と言われたというTOSHI-LOW、「2011年4月なんて言われたから、あの頃を否応なく思い出す」とつぶやくと、菓子を集めて東日本大震災の被災地へ届けに行ったことや、ふとしたことからSIONやヤスオと大げんかしたことなどを、とつとつと明かす。そして「あれから2年経つんだ。……俺は何を変えたくて、何を変えられないのか」と現在の心境を告白。さらに、「こうやって本当に、自分が感じるものをちゃんと届けて、帰ってこようと思います」と吐露、喝采を浴びました。
なお、BRAHMANは今後〈Tour 相克〉で全国各地を巡り、各地で個性豊かな対バン相手を迎えます。また6月8日(土)にはツアー・ファイナルとして千葉・幕張メッセ国際展示場にて〈Tour 相克 FINAL『超克』the OCTAGON〉と題したライヴを開催。こちらの詳細は後日発表とのこと。チケット一般発売は3月23日(土)より。(Photo by Tsukasa Miyoshi)