ブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)の75歳の誕生日(9月23日)にあわせて、7インチ紙ジャケット仕様の日本独自企画盤『
ボーン・イン・ザ・U.S.A.(40周年記念ジャパン・エディション)』が9月25日(水)に発売されます。アルバム本編のほか、1985年8月22日にスプリングスティーンの地元、米・ニュージャージーのジャイアンツ・スタジアムで開催された3時間超えのフル・ライヴ・パフォーマンス29曲を収録する3枚のボーナス・ディスクが同梱されるこの作品に、さらに2曲のライヴ音源がボーナス・トラックとして追加されることになりました。
ボーナス・トラックの2曲は、1984年8月6日に行なわれた地元ニュージャージーのブレンダン・バーン・アリーナ(旧メドゥランド・アリーナ)公演より「レーシング・イン・ザ・ストリート」と「ロザリータ」。この2曲は、日本のスプリングスティーン・ファンにとって、とくに思い出深い楽曲です。1985年4月の初来日公時、言葉の壁を感じていたスプリングスティーンは日本のファンとコミュニケーションを取ろうと、MCに日本語を取り入れたり、セットリストを変更したり、試行錯誤していました。その中でも、象徴的な出来事は、本編最後の曲を公演3日目から変更したことでした。最初の2日間の本編ラストはバラード「レーシング・イン・ザ・ストリート」。静かにクールダウンして余韻とともに本編を終え、アンコール1曲目の「明日なき暴走」で大爆発…といった海外ではよくある流れでしたが、当時の日本人は本編最後は誰でも知っているヒット曲や盛り上がる曲で締める、そんなライヴに慣れていました。その日本のファンの感覚をブルースは感じ取り、ずっと本編最後で演奏してきた名曲「レーシング・イン・ザ・ストリート」を、3日目から「ロザリータ」に変更。その後の公演を含めて本編最後に演奏されたこの曲は大変な盛り上がりを見せ、日本でのショーのハイライトとなりました。