『Cat Power Sings Dylan: The 1966 Royal Albert Hall Concert』は、2022年11月5日にレコーディングされたロイヤル・アルバート・ホールでのコンサート音源を収録したライヴ・アルバムで、アルバム全体がボブ・ディランの伝説のコンサートをカヴァーしたユニークな内容。キャット・パワーが取り上げたのは、ボブ・ディランが1966年に行なった音楽史上最も伝説的なコンサートの一つ。英マンチェスターにあるフリー・トレード・センターで録音されたものの、誤った表記で60年代末に出回った海賊盤のおかげで「ロイヤル・アルバート・ホール」として長い間広く知られるようになったライヴです。ショーの途中でアコースティックの編成からエレクトリックを取り入れたバンド編成に切り替えたボブ・ディランが、フォーク原理主義者のファンから「ユダ!」(裏切り者)と叫ばれ、ロックンロールの歴史の流れを変えたとも言われ、偉大なライヴ作品の一つとして語り継がれています。
収録されるのは、今回公開された「Mr. Tambourine Man」「Like A Rolling Stone」などの名曲に加え、「Just Like A Woman」を含む『ブロンド・オン・ブロンド』からの数曲を含む15曲。オリジナルのコンサート (そして1966年のディランのワールド・ツアーのすべて) と同様、マーシャルはセットの前半を完全にアコースティックにし、後半はギタリストのArsun Sorrenti、ベーシストのErik Paparozzi、マルチ・インストゥルメンタリストのAaron Embry(ハーモニカ、ピアノ)とJordan Summers(オルガン、ウーリッツァー)、ドラマーのJosh Adamsからなるバンドの助けを借りてエレクトリック仕様で披露しています。
[収録曲] 01. She Belongs To Me 02. Fourth Time Around 03. Visions Of Johanna 04. It’s All Over Now, Baby Blue 05. Desolation Row 06. Just Like A Woman 07. Mr. Tambourine Man 08. Tell Me, Momma 09. I Don’t Believe You (She Acts Like We Never Have Met) 10. Baby, Let Me Follow You Down 11. Just Like Tom Thumb’s Blues 12. Leopard-Skin Pill-Box Hat 13. One Too Many Mornings 14. Ballad Of A Thin Man 15. Like A Rolling Stone