DREAMS COME TRUEが「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」のために書き下ろした新曲「ここからだ!」を含むDREAMS COME TRUE 35thアニバーザリー・シングル「ここからだ!」を3月12日(水)にCDリリースすることを発表。あわせて、ジャケット写真を公開しています。
約2年半ぶりのCDシングルとなる本作は、あなたの心と体を奮い立たせる“O(オー)☆N(エン)歌”としてDREAMS COME TRUE 35周年イヤーを締めくくる表題曲「ここからだ!」(1月29日[水]に単曲配信開始)に加え、映画『カミノフデ 〜怪獣たちのいる島〜』の主題歌として書き下ろされた「Kaiju」、そして「THIS IS IT! YOU’RE THE ONE! I KNEW IT! うれしい!たのしい!大好き!〜ODYSSEY Version〜」(Honda新型オデッセイWEB CM曲)、「何度でも - True Wellness Project Version for Comado–」(サントリーウエルネス トゥルーウエルネスプロジェクト公式ソング)という、ドリカム35周年を鮮やかに彩った全4曲が収録される、まさにアニバーサリーにふさわしいパッケージになっています。
パッケージには、新曲「ここからだ!」について
中村正人がじっくりと語りおろした“5,000字セルフ解説”を封入。書き下ろしに至った背景やサウンド・デザインに込めた想い、歌詩の制作過程とセクションごとの歌詩解説、ダンス・プロジェクトについてなど、この楽曲を深く深く味わうことができる必見の解説となっています。
DREAMS COME TRUEというバンドが、メジャー・デビューしてから35年ものあいだ音楽シーンのトップを走り続けてきた理由は、おそらく挙げればキリがありません。けれど、それらを突き詰めていくと、ひとつの根っこから全てが派生していることがわかります。それは“自分たちが何にワクワクするか?”という創作におけるマインド。そこには、ジャンルの制約もなければ、自己模倣というジレンマもない。その都度、次はこれがやりたい!という欲求が尽きないことで新たなドリカムが更新され、35年経っている、というのが偽らざる本音ではないでしょうか。
2024年3月21日のデビュー記念日から翌年まで1年間をかけてさまざまなイべントやリリースが行なわれているアニバーサリー・イヤーを締めくくる新曲が完成。「ここからだ!」は、まさに35周年以降の自分たちに向けられた言葉であるのと同時に、「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」テーマ・ソング、「アスミライ ABC EXPO プロジェクト」テーマ・ソングとなっており、駅伝のレース自体が舞台となっています。
プリ・イントロで中村の声が“さあ ここからだ!”と呼びかけると、続いて間髪入れずに
吉田美和が“応援!O(オー)☆N(エン)!”と割って入るように声を出します。駅伝レースのスタートを待つランナーや沿道に集まった人混みの様子を思わせる情景が目に浮かぶのと同時に、音楽的にはすでに無国籍というか、“万国”というボーダレスな言い方の方がしっくりくるぶっ飛び方。そしてこの、最初のわずか数小節で開示される心地よいハチャメチャ感とでも呼ぶべき世界観は、実は日本のサブカルチャーに深く根差したもののような気がしてなりません。たとえば『ゴジラ』に代表される特撮ものや、80年代に生まれて世界を席巻したゲーム・カルチャー、あるいは90年代以降ジャパニメーションとして受け入れられたアニメ作品のようです。
プリ・イントロから一転、吉田が“Take this higher!”というシャウトで号砲を鳴らし、レースの幕は切って落とされます。80'sディスコ・サウンドに現在進行形のレゲトンを彷彿とさせるラテン・グルーヴをミックスした賑やかなリズムが、大阪の街並みを駆け抜けていくランナーの足音のように流れていきつつ、メロディ・ラインはグッと歌謡曲に舵を切ったものになっています。このマッチング加減が見事すぎてるくらいにハマり、絶妙なポップ・ソングに仕上がっています。また、そうした多様な音楽的背景を持つからこそ、リスナーの中でいろんなストーリーが生み出されることになるでしょう。つまり、感情が一色ではなく、楽しくもあり、シリアスでもあり、フィジカルで踊れるノリもありつつ、それだけではないという多面的な楽曲は、まるでフロアの天井でくるくる回るミラーボールのように我々を楽曲の世界へと誘っていきます。
歌詩における視点もまた、くるくると入れ替わっていきます。沿道へ、ランナーへ、その心のうちへ、さらにはもっと大きな存在へ、均等にピン・スポットを当てながら物語を紡ぎ、ひとつの世界を形作っています。それは、1人称とか2人称とか3人称とか、そういう文法的な範疇を超えた、音楽の歌詩、もっと言えば吉田の言葉の世界の成り立ちを感じられるものとなっており、歌詩の中には様々な遊び要素がネタ的に散りばめられています。たとえば
ダチョウ倶楽部の王道ギャグ・フレーズ“どうぞどうぞ”を意識したものや、ハンドパワーでお馴染みの
Mr.マリックの“キテますキテます”など、今後楽曲のコレオグラフ(振り付け)がなされたときに、このあたりのネタがどんなふうに取り入れられるかはこれからのお楽しみです。
エフェクティヴなサウンドのエレキギターとシンセがスリリングに抜きつ抜かれつを展開する間奏が開けて、一気にサビへ突入。ラテン・グルーヴを基調としたリズムはそのままにシンセポップの要素が加わりながら、ランナーの一層深い心理描写へと踏み込んでいくことになります。深層心理にまでダイブして掴んだ言葉であるからこそ、リフレインされる“ここからだ! ここからだ!”というフレーズが、リスナー個々人の心にフィットしたものとして響くに違いありません。さらに、“ここからだ!”という言葉は、“心と体”を均して分解し、より音楽的なリズムとグルーヴを纏わせた、もはや何語でもない言語として誰もが同じ意味を受け取れるものになっています。そしてサウンド全体がリズムと歩幅を合わせるようなアレンジになっていることで、グイグイと背中を押される感じがあります。
ドリカムの最新曲「ここからだ!」は応援歌ではありません。歌詩に即して言えば“O(オー)☆N(エン)歌”で、つまり、あなたの心を奮い立たせる=ONにする歌なのです。
カップリングに収録されている3曲は、どの楽曲もドリカム35周年を鮮やかに彩ったものとなっています。2曲目の「Kaiju」は、吉田と同じ北海道池田町出身の造形芸術家で、『ゴジラ』や『ガメラ』シリーズをはじめ多くの作品で造形を手がけたレジェンド・村瀬継蔵総監督による映画『カミノフデ 〜怪獣たちのいる島〜』の主題歌として書き下ろしたもの。池田町の原風景と創作の出発点を鮮やかに描き切った歌詩、そして静謐さをたたえながらどこまでも広がっていくメロディが印象的な楽曲となっています。3曲目には「THIS IS IT! YOU’RE THE ONE! I KNEW IT! うれしい!たのしい!大好き!〜ODYSSEY Version〜」(Honda新型オデッセイWEB CM楽曲)、4曲目には「何度でも - True Wellness Project Version for Comado–」(サントリーウエルネス トゥルーウエルネスプロジェクト公式ソング)が収録されています。