「アイコ・アイコ」などで知られ、日本でも度々コンサートを開催した米ニューオーリンズの音楽家、
ドクター・ジョンが6月6日、心臓発作のため亡くなりました。77歳でした。遺族がドクター・ジョンのTwitterで明らかにしました。
ドクター・ジョンことマルコム・ジョン・レベナックは1941年、ニューオーリンズ生まれ。50年代にギタリストとして活動を始めたものの、61年に左手を銃で撃たれ、ピアノに転向しました。その後ロサンゼルスに移ってミュージシャン、作曲家として活躍。67年に『
グリ・グリ』でデビューし、72年には「アイコ・アイコ」ほか、ニューオーリンズのトラディショナルなどを収録した代表作の『
ガンボ』を発表。89年のアルバム『
イン・ア・センチメンタル・ムード』は〈グラミー賞〉の最優秀ジャズ・ボーカル・パフォーマンスに輝きました。
ローリング・ストーンズや
ザ・バンドなど、多くのミュージシャンとの共演でも知られています。
2011年には「ロックの殿堂」入りを果たし、
ブラック・キーズの
ダン・オーバックがプロデュースした2013年のアルバム『
ロックト・ダウン』は〈グラミー賞〉の最優秀ブルース・アルバムを受賞。ここ数年は表舞台から遠ざかっていました。