銃乱射事件の被害者家族と加害者家族による緊迫の対話を描くアメリカ映画『MASS』(原題)が、邦題『対峙』として、2023年2月10日(金)より東京・有楽町TOHOシネマズ シャンテほかにて全国ロードショー決定。併せて、特報映像とヴィジュアルが公開されています。
アメリカのある高校で生徒による銃乱射事件が発生し、多くの同級生が死亡。犯人の少年もそのまま校内で自ら命を絶ちました。それから6年、事件で息子を殺された“被害者”の両親と、事件を起こした“加害者”の両親が、セラピストの勧めで対面することに――。ほぼ全編に渡って主要キャスト4人よる密室の会話劇という斬新でチャレンジングな設定ながら、英国アカデミー賞をはじめ各国の映画賞81部門でノミネート、釜山国際映画祭フラッシュフォワード部門観客賞をはじめ各国の映画賞43部門で受賞。Rotten Tomatoesでは、批評家95%・観客90%FRESH(2022年11月14日時点)という最高級の評価を獲得しています。
監督を務めるのは、映画『
キャビン』やTVシリーズ『
ドールハウス』などで知られる俳優出身の
フラン・クランツ。これが初監督・初脚本作品とは思えない緻密な脚本と演出により、密室4人の限られた設定ながら、どんなスリラーにも勝る衝撃的なほどの緊迫感に満ちた物語に仕上がりました。本作は、俳優たちの圧倒的な演技も大きな見どころのひとつ。“加害者”の父親をTV『
ハウス・オブ・カード 野望の階段』シリーズなどの
リード・バーニー、そのかつての妻で加害者の母親を『へレディタリー / 継承』などの
アン・ダウド、そのふたりと対峙することになる“被害者”の父親を『
ハリー・ポッターと秘密の部屋』などの
ジェイソン・アイザックス、その妻で被害者の母親を『
グーニーズ』などの
マーサ・プリンプトンがそれぞれ演じます。この4人の熱演は圧巻のひとことで、多くの映画賞でベスト・アンサンブル賞を受賞。キャラクターに命を吹き込む演技により生み出される臨場感は、観る者の胸をも抉るほどです。不寛容やリアルな人間関係の希薄さが問題視される現代社会で、“被害者と加害者の対話”という極めて重くセンシティブなテーマを圧倒的な臨場感と手に汗握るスリルをもって描き切る、まさに今見なければならない傑作が、ついに日本上陸。
特報映像は、加害者の母が今にも泣き出しそうな悲痛な表情で告げる「私は人殺しを育てた」というショッキングな言葉で幕を開けます。続いて被害者の母が「あなたの子が息子を殺したからよ」と無表情で相手にたたみかけ、被害者の父が激しく机をたたきながら「あの子がどう死んだか分かってない」と感情を爆発させます。さらに加害者の父が「我々は世間に憎まれ続けた」とどこか冷静に語る姿など、教会の個室という密室で繰り広げられる4人の対話の緊迫感に満ちた様子や彼らを襲う心の揺れを捉え、この禁断の対話の行方が気にならずにはいられない映像に仕上がりました。
ヴィジュアルでは、対話に臨む4人の目元を大きく捉え、物語の大部分を占める個室にぽつんと置かれたテーブルと4脚の椅子を捉えたシンプルながら力強いデザインに。悲劇から6年を経て対面をすることになった4人の困惑する胸の内を代弁するような「なぜ なにを 話す?」というキャッチコピーが付けられました。
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